研究課題/領域番号 |
14J10457
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
美学・芸術諸学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
青田 麻未 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2016年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 環境美学 / 日常美学 / 自然環境 / 美的鑑賞 / 自然美 / 美的価値 / エミリー・ブレディ / アレン・カールソン / 美的性質 / 自然美学 |
研究実績の概要 |
本研究課題の主題は、環境美学における認知モデル(鑑賞における知識の役割を重要視する立場)と非認知モデル(知識以外の要素を重要視する立場)の諸理論を融合することで、〈穏健な認知モデル〉と呼ぶことのできる新たなモデルを作り出すことにある。この統合のために本研究が注目したのは、鑑賞主体の多様性である。認知モデルは、常識的/科学的知識を持つ人(典型的にはナチュラリストやエコロジスト)こそが自然をより適切に美的に鑑賞することができるとしていたが、非認知モデルはむしろ知識を持つ人に限定されない様々な人々の自然の美的鑑賞をも適切なものとして評価しようとしていると解釈できる。この非認知モデルの主張を洗練し、より体系的な理論を構築するために、私は鑑賞主体の具体的な立場を勘案する方針を取った。われわれは、ある自然環境に対して、そこを一時的に訪れた者なのか、そこに居住する者なのかによって異なる美的印象を抱くだろう。このことを、「居住者」と「旅行者」という2つのグループに即して検討した。具体的には、居住者であればその土地での経験知、旅行者であればふだん暮らしている土地についての経験知がいかなる仕方で美的鑑賞において作用するのかを明らかにした。 本研究課題のもうひとつの重要な主題は、環境倫理学と接続可能な自然の美的鑑賞を説明するモデルを構築することである。上で示したように、本研究は自然の美的鑑賞を主体の多様性を考慮したうえで説明する立場を取る。そのため、本研究が提示する〈穏健な認知モデル〉が環境倫理学において寄与すると言うとき、多様な主体がそれぞれの美的判断を伝え合い、ともに自然環境の持つ美的価値について考えていくための道筋を示すことが必要な作業となる。本研究は環境コミュニケーションという分野に注目し、自然環境、われわれ個人とその共同体という三項の関わりの中で美的判断の占める位置を検討した。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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