研究課題/領域番号 |
14J10780
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
森林科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
田村 繁明 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2016年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2016年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2015年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2014年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 河川昆虫 / 多型 / 遺伝子流動 / 自然選択 / 表現型分化 / 表現型可塑性 / 微生息場 / カゲロウ / 隠蔽色 / 可塑性 / 遺伝子解析 / 生活環 / 河川 / 水生昆虫 |
研究実績の概要 |
【1】体色斑の可塑性:ミツトゲマダラカゲロウと未記載種の幼虫について、明色背景処理と暗色背景処理を施した容器において60個体を個別に13~38日間飼育し、実験前後の体背面の明度の変化量を評価した。ミツトゲマダラカゲロウでは、両処理において体色斑の暗色化は認められたが、処理間で変化量に違いは認められなかった。未記載種では、明度の変化量は処理間で異なり、背景の色特性に応じた体色斑の可塑性が認められた。しかし、体色斑型が変化した個体は認められなかったことから、野外における体色斑の集団間変異に体色斑の可塑性が寄与している可能性は小さいといえる。 【2】集団間の遺伝子流動:栃木県日光市を中心に採集したサンプルなどから、ヨシノマダラカゲロウ、フタマタマダラカゲロウ、ミツトゲマダラカゲロウ、未記載種の約250個体のミトコンドリア遺伝子CO1領域の約600塩基対の塩基配列を決定した。日光地域の集団について、分子分散分析を行った結果、いずれの種においても、遺伝的変異のうち集団内の変異で説明される割合は50%以上であった。また、集団間の遺伝的分化の程度と地理的距離の間に正の相関は認められなかった。これらのことから、いずれの種も集団間の遺伝子流動は大きいと推定され、各種の体色斑の集団内多型は遺伝子流動によって維持されている可能性がある。 【3】微生息場:ミツトゲマダラカゲロウ幼虫について、多摩川水系小菅川赤沢(山梨県)において、石礫におけるミツトゲマダラカゲロウ幼虫の在不在と,石礫の周囲もしくは礫直下の細粒底質の表面積割合との関係を調べた。直下や周囲の河床表面を細粒底質が占める割合が大きい石礫ほど出現確率は高く、かつ直下の河床表面を細粒底質が占める割合が大きい石礫(面積割合 >75%)のみに出現した。このことから、石礫だけでなく、その間隙や周辺に堆積する細粒底質も幼虫の背景となる可能性は高い。
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現在までの達成度 (段落) |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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