研究課題/領域番号 |
14J11636
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研究種目 |
特別研究員奨励費
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
層位・古生物学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐藤 圭 東京大学, 総合研究博物館, 特別研究員(PD)
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研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
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配分額 *注記 |
2,240千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 240千円)
2015年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2014年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 貝殻微細構造 / 軟体動物 / 原鰓亜綱 / 分子系統 |
研究実績の概要 |
軟体動物の貝殻は,炭酸カルシウムと微量な有機物がつくるミクロスケールの規則的な構造単位で構成される(貝殻微細構造).貝殻微細構造は,化石種を含めた軟体動物の系統分類を確立するためのミクロスケールの形態形質として捉えることができる.本課題ではマクロスケールの形態形質が乏しい祖先的二枚貝類,原鰓亜綱における進化史の解明を目的として,研究に取り組んできた. 本年度は前年度に引き続き,祖先的二枚貝である原鰓亜綱の現生試料を用い,分子系統解析結果と貝殻微細構造を対比することで,微細構造の系統学的評価を行った.また,北海道の複数地点にてフィールドワークを行い,化石種における微細構造進化の解明に取り組んだ.その成果は以下の3点にまとめられる.(1) 原鰓類の系統分類についての新解釈:5遺伝子領域を用いた系統解析の結果,4上科の単系統性が支持された他,1上科の系統的位置づけが改められる可能性が強く示唆された.(2) 分類形質としての微細構造の有用性の確認:原鰓類各種は,それぞれ1~4種の微細構造をもち,上科レベルで共通する保守的な微細構造と,科~属レベルで変異する構造を併せ持つことが明らかとなった.(3) 微細構造による系統分類の化石種への応用:微細構造の違いから化石種の系統が明瞭に区別できることが明らかとなってきた.さらに,これまでの結果と先行研究による化石種の微細構造記載を対比すると,原鰓類の微細構造は,おおよそ白亜紀の前後で大きく変化していることが明らかとなった.原鰓類は,この年代に深海・高緯度域に生息域を移したと考えられていることから,微細構造進化が新しい生態的特性を付与し,種の適応放散を後押しする原動力となった可能性が強く示唆される.
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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