研究課題/領域番号 |
14J11922
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 国内 |
研究分野 |
ジェンダー
|
研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
小松原 織香 大阪府立大学, 人間社会学部, 特別研究員(DC2)
|
研究期間 (年度) |
2014-04-25 – 2016-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2015年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2015年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2014年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 赦し / 修復的司法 / 性暴力 / ジェンダー / コミュニティ / 被害者支援 / 国際情報交換 / ベルギー / 英国 / ドイツ |
研究実績の概要 |
(A)理論研究 ①性暴力と「赦し」の問題について 性暴力被害者にとっての赦しの研究を進め、学会発表や講演会を行った。さらに、二年間の研究成果を集約し、博士論文「性暴力被害者にとっての対話の意義 --Restorative Justice(修復的司法)の実践を手がかりに--」を執筆し、博士号を取得した。博士論文では、重篤なトラウマとなる性暴力の被害を受けた人が求める対話には、二側面があることを明らかにした。すなわち、(1)コミュニティ再統合を進める「修復的対話」と(2)被害者が加害者から解放されるために、過去に起きた出来事に向き合うための「解体的対話」の二側面である。博士論文は、2017年3月に出版予定である。 ②コミュニティと「赦し」の問題について 本年度は、「赦し」の宗教的側面に迫るために現地調査を行った。平成27年度は、北米での調査を予定していた。しかしながら、昨年度の海外調査で欧米の研究者から「日本文化における赦しの宗教性」を調査することが喫緊の課題であることを指摘されため、大きく予定を変更し、水俣の「公害病患者」や、長崎の「隠れキリシタン」の問題に焦点を当てて現地調査を行った。 水俣では、1990年代から公害病患者と行政が連携し、「もやい直し」事業を進めてきた。これは市民間対話の推進であり、修復的司法の取り組みとみなすことができる。被害を受けた患者たちが立ち上げた「本願の会」の中心メンバーである緒方正人や杉本栄子は、自然との対話の中で「赦し」を経験するという、独自の宗教観を打ち出している。修復的司法の視点から検討し、論文にまとめた。また、長崎ではキリスト教迫害の歴史の中で、信仰を守ってきた「隠れキリシタン」の問題が、近年の長崎の観光事業(世界遺産登録)の中で抜け落ちているという問題がある。行政が宗教的な問題を扱う困難について論文で指摘した。これらの論文は投稿中である。
|
現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
|