研究課題
特別研究員奨励費
心配の認知的メカニズムとして、脅威刺激に対する過敏な注意の影響が考えられている。また、心配は外的な脅威が存在しない状況でも繰りかえし脳裏に浮かぶため、思考に対する内的な注意についても検討する必要がある。こうした外的・内的注意は近年の脳画像研究により、関連する神経基盤が明らかになっている。そこで28年度は、機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いて、心配性者の注意機能における脳活動について検討することを目的として研究3を実施した。課題などに取り組んでいない休息時にもDefault-Mode Network(DMN)と呼ばれる一連の領域が賦活している。近年、このDMNが内的注意の神経基盤であるということが示唆されている。しかし、これらの脳活動と心配の関連はいまだ検討されていない。心配の認知的メカニズムとして内的な注意機能が関連しているならば、心配症者においてこれらの脳領域で得意な賦活が確認できるかもしれない。そこで研究3では大学生24人を対象に、質問紙を用いて心配症傾向を測定するとともに、課題中および安静時の脳活動を測定した。当初は参加協力者40人を予定していたが、脳画像計測という特殊性から、予定人数を集めることができなかった。測定した脳画像データは解析している最中であり,今後さらに人数を増やして,心配性者の注意機能において特定の脳領域における賦活がみられるかどうかを検討していく予定である。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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