研究概要 |
・岡山大学が保有する3'端オオムギESTのUnigeneに由来するプライマーを設計し,1,000以上のESTを連鎖地図上にマップした.また,上記プライマーの六倍性コムギにおけるPCR増幅を確認し,コムギの遺伝背景にオオムギの染色体を添加した系統群を用いて約400のESTについて座乗染色体を決定した.さらに,コムギ連野生植物,ハマニンニクおよびオオハマニンニクの染色体添加コムギ系統を育成した.添加染色体の識別と同祖群を決定するために,オオムギのESTマーカーから,これらの異種染色体に特異的なマーカーを選抜し,それぞれ94および100の特異的マーカーを得ることができた. ・国産醸造オオムギはるな二条のBACライブラリ(平均インサート長115kb,6x,30万クローン)が完成し,遺伝子スクリーニングシステムを開発中である. ・blast検索結果に基づいてcDNAクローンを選抜し,これらをスポットしたDNAアレイシステムの開発を継続している.また,植物RNAの自動抽出システムの開発を完了した. ・本研究で開発したオオムギcDNA情報を網羅したデータベースに,新たにイネの遺伝地図とのイネーオオムギ比較ゲノム地図を構築し公開した (http://www.shigen.nig.ac.jp/barley/). ・国際オオムギESTコンソシアムを形成している米国,ドイツ,フィンランド,英国のプロジェクトと共同でAffymetrix社からカスタムオリゴアレイを開発し,同社から発売した.さらに,オオムギGeneChipの発現データベースに関する国際共同実験を進めた.
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