研究課題/領域番号 |
15012216
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
笹川 昇 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助手 (70302817)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | ゲノム / 筋強直性ジストロフィー / CTGリピート / CCTGリピート |
研究概要 |
3'側非翻訳領域やイントロン領域に遺伝子変異があり、通常の遺伝病の概念では説明できない筋強直性ジストロフィー(DM)の発症機構を解明することが当研究者における課題である。遺伝子変異はCTGトリプレット・リピートやCCTGクゥアドラプル・リピートの異常伸長で説明されるが、翻訳産物に変異が入らないにもかかわらず優性の形式で発症するため、ゲノム発現機構のレベルで発症原因が潜んでいる可能性がある。 前年度までに当研究は、患者と同様の遺伝子変異を持DMモデル細胞でマイクロアレイ解析を行い、この遺伝子変異下で発現変化を起こす遺伝子群を見出している。当該年度では、データベース解析によって、これら遺伝子群が共通のプロモーター領域を持つことを示唆する結果を得た。更にこの結果を細胞レベルに還元するべく、ルシフェラーゼアッセイによるプロモーター解析を行ったところ、転写因子AP-1の活性がDMモデル細胞で減少していることを見出した。 以上の結果は、前年度までのマイクロアレイ解析、およびそれを基にしたプロモーター解析を裏付ける画期的なものであり、研究代表者によるこれまでのゲノムレベルでの研究の正当性が示された。つまり、この病気で見られる非翻訳領域の変異により、転写因子AP-1の制御下にある遺伝子群の発現が減少することで、DMの筋肉、脳、神経等多くの全身的な症状が引き起こされる可能性が示唆された。 また、CTGリピート、CCTGリピート(RNAではCUG、CCUG)に結合するタンパク質として知られるEXPについて、その結合特異性を詳細に解析し、明らかにすることに成功した。EXPはDM発症のキーファクターとなっている可能性があるため、その本来の機能を追究することにより、DM発症機構解明に迫るという観点からの研究も、当該研究者によって着実に前進している。
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