研究課題/領域番号 |
15013213
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大坪 栄一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (10158800)
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研究分担者 |
土本 卓 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (60212057)
大坪 久子 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 講師 (20158801)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
2003年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
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キーワード | 大腸菌 / 挿入因子 / 赤痢菌 / 古細胞 / ゲノム再編 / トランスポゾン / 転移 / 病原性大腸菌 |
研究概要 |
バクテリアの挿入因子ISは、自身のトランスポゼースの働きにより転移し挿入変異を引き起こす能力をもつ。我々はこれまでに、三つの代表的な因子の転移とその制御機構を解析してきた。本申請研究は、大腸菌K-12のゲノムが短い間にいかに変化するか、古細菌でもISが、真性細菌と同様、ゲノム再編に関わっているのかどうか、さらに種々の大腸菌ゲノムの構造の違いから近縁関係のみならず、病原性大腸菌の由来、及び、大腸菌と近縁である赤痢菌との系統関係を明らかにすることを目的としたものであり、得られた結果は次のように要約される。(1)大腸菌K-12のMG1655とW3110株間のISの分布とゲノム動態。W3110株にはISがMG1655株よりも多く存在することを示すと共に、転座したタンデム配列があり、それにISが関わっていることを明らかにした。(2)高熱抗酸古細菌S.tokodaiiがゲノム上のISの同定とゲノム再編への関与。S.tokodaiiゲノムに222個のISを同定した。これらの約40%のIsの隣接領域でゲノム再編成を引き起こしていること明らかにした。(3)ゲノム構造の違いによる種々の大腸菌の系統と近縁関係K-12、及び0157を含む各種大腸菌6株のゲノムの0-10分の領域(約465kb)を、5kbづつの間隔でハイブリダイズするプライマーにより生じる大きさの異なる。PCR産物の塩基配列を決定することによりて、挿入、欠失、置換、重複などの遺伝的再編成による変異が存在する座位を同定した。そこで、他の病原性大腸菌、赤痢菌上のこれらの変異の存在を調べ、有無を0,1でバーコード化し、これを用いて系統樹を作成し、大腸菌、及び赤痢菌の系統関係を明らかにした。
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