研究課題/領域番号 |
15013223
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
石浦 正寛 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 教授 (20132730)
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研究分担者 |
山田 雅雄 日本レーザー電子株式会社, 研究員
九町 健一 名古屋大学, 生命農学研究科, 学術振興会研究員
杉山 康雄 名古屋大学, 遺伝子実験施設, 助教授 (70154507)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2003年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | DNAマイクロアレイ / オリゴDNA / 好熱性藍色細菌 / 生物時計 |
研究概要 |
これまでに我々は、ゲルろ過精製した45merの非修飾オリゴDNAが性能、コストの両面から適当であることを明らかにした。そのようなオリゴDNAを用いて、クラミドモナスの核、葉緑体、ミトコンドリアの計231遺伝子を搭載したマイクロアレイを作製し、その性能を詳細に検討した。同一のRNAからCy3とCy5で標識されたcDNAを合成し3回のハイブリダイゼーション実験を行い、合計6点分のCy3/Cy5値の平均値を求めた。この値はすべてのスポットにおいて0.5以上2以下の範囲に収まった。これよりアレイ間での再現性は高いことが明らかになった。次に、アレイで有意な発現変化が検出された20遺伝子についてノザンブロットを行い、定量性の高さを検証した。アレイとノザン間での発現変化の定量値の相関係数は0.345であり、約4割の遺伝子でアレイの結果が定性的にノザンのものと一致した。さらに、Cy5で標識されたランダムな配列を持つオリゴDNAの混合液を用いてハイブリダイゼーションを行い、全スポットの検出感度を推定した。その結果オリゴDNAのT含量と検出感度には負の相関があることを見出した。この結果を踏まえて、アレイ用オリゴDNAの選別条件を以下のように設定した。(1)ゲノムの他の遺伝子に対して70%以上の相向性を示さない、(2)GC含量が35〜55%、(3)Tを22%以上含まない、(4)分子内で安定な2次構造をとらない(自由エネルギーが-10.5kcal/mol以上)、(5)繰り返し配列を含まない。好熱性藍色細菌Thermosynechococcus elongatusの全遺伝子についてオリゴDNAの検索を行ったところ、約9割について上記5つ全ての条件を満たすものが見つかった。残りの1割の遺伝子については、できるだけ基準に近い値を示すオリゴを採用した。これらのオリゴDNAをもちいて、T.elongatusのほぼ全遺伝子を含むオリゴアレイを作製した。RNAサンプルから蛍光標識cDNAを合成してハイブリダイゼーションを行った結果、十分な強度のシグナルが得られた。また、ハイブリダイゼーションの、特異性も確認することができた。
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