研究課題/領域番号 |
15013235
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
四方 哲也 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (00222399)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 人工共生系 / 細胞性粘菌 / 大腸菌 / セルソータ / ジーンチップ / 個体群動態 / ストレスタンパク質 |
研究概要 |
自然界には数多くの共隼系が存在している。それらの生物がいつ共生関係を形成したかについては、遺伝的解析と分子系統樹より幾つかの知見が溜まりつつある。しかしながら、どのような環境でどのような変化を伴って共生関係が成立したかは明らかではない。 本研究では、実験進化の特徴である再現性を生かして、安定な共生系を作り出す。そして、共生系安定化の複数プロセスをmRNAレベル、DNAレベルで解析することによって、偶然の変化を排除し、共生系発達の基本的条件を明らかにする。具体的には、我々の実験室で見つかった2つの人工共生系を解析する。1つは細胞性粘菌と大腸菌が共存する粘性コロニーである。もうひとつの共生系は、光合成細菌が鞭毛虫であるテトラヒメナへ細胞内共生する系である。変異原を加えながら、セルソータで特定の数の光合成細菌を保持したテトラヒメナを人工選択して、ゲノム進化を促進する。 本年度は細胞性粘菌と大腸菌との共生系に関して、以下のような知見が得られた。貧栄養固体培地上で両菌を共培養すると、コロニーの形態が順次変化し、粘性コロニーへと移行してゆく。その過程における細胞性粘菌と大腸菌の形態や個体数を、セルソータなどを用いて観察した。その結果、両者を単独で培養した場合とは異なる、特徴的な個体群動態が見られた。 次に粘性子コロニーを形成している大腸菌と、単独培養の大腸菌とで菌体内の生理状態に差があるかどうか調べるために、両者から全mRNAを取り出し、ジーンチップにより解析した。その結果、解糖系やクエン酸回路などの主要代謝経路の酵素遺伝子に明確な差が認められるものがあったほか、ストレスタンパク質群の中にも顕著な差を示すものがあった。以上の結果は、細胞性粘菌との共生系の発達の初期段階の大腸菌の変化を明らかにしたものである。
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