研究課題/領域番号 |
15013242
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
木梨 陽康 広島大学, 大学院・先端物質科学研究科, 教授 (80224997)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
2003年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
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キーワード | 放線菌 / 線状染色体 / 線状プラスミド / アーム置換 / パリンドローム / 染色体逆位 / トランスポゾン / キメラ染色体 |
研究概要 |
(1)Streptomyces griseusの線状染色体のダイナミックな構造変化の解析 今年はこれまでの成果の多くを報文としてまとめることができた。すなわちMM9株においては、線状染色体の左右のアーム置換によって異常に長い末端逆位配列(terminal inverted repeats, TIRs)が形成されたことをJ.Bacteriol.に発表した。また301-22株においては、こうしてできたlong TIRsが更に欠失し、欠失末端同士がTIR内で結合して巨大パリンドローム構造(closed racket frame structure)が形成されたことを同じくJ.Bacteriol.(印刷中)に発表した。しかし、パリンドロームの先端部のクローン化が困難であることから、その塩基配列はまだ決定できていない。 402-2株の染色体逆位については、2つの逆位部位及びそれに対応する親株DNAの詳細な比較によって、逆位に比較的大きなトランスポゾン様配列(約7kb)が関与していることが明らかになった。親株ではこの配列が1コピーあるのに対して、402-2株では2コピーある。それゆえ、402-2株では2コピー目のトランスポゾンが染色体に逆向きに挿入され、初めのコピーと相同組み換えを起こして2Mbにも及ぶ染色体逆位が起こったことが推定された。 (2)S.coelicolor A3(2)の線状染色体とSCP1の相互作用の解析 2106株においては、線状染色体と線状プラスミドSCP1が一点交差して2つのキメラ染色体が形成されたことを報文にまとめた(投稿中)。S.coelicolor A3(2)染色体と線状プラスミドSCP1の全塩基配列が明らかになったので、それを利用してJCM4979株のSCP1プラスミドラダーの構造をほぼ推定することができた。これをhybridizationとsdquencingによって更に確認する予定である。SCP1の末端蛋白ついては、その単離とTOF-MSによる解析を試みたが、まだ同定するには至っていない。
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