研究課題/領域番号 |
15013246
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
榊原 陽一 宮崎大学, 農学部, 助手 (90295197)
|
研究期間 (年度) |
2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
2003年度: 5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
|
キーワード | プロテオーム解析 / 情報伝達機構 / マイクロドメイン / コレステロールラフト / コレステロール硫酸化 / コレステロール硫酸転移酵素 / チロシン硫酸化 / Tyrosylprotein Sulfotransferase |
研究概要 |
細胞のシグナル応答によって誘導されるタンパク質のダイナミックな挙動をプロテオーム解析により網羅的に解析できる分析方法の確立を目的とし、そのための細胞分画条件、二次元電気泳動による分離条件の検討を行う。哺乳動物の細胞膜には、コレステロールやスフィンゴ脂質に富んだメンブランマイクロドメイン(ラフト)が存在する。近年、これらは細胞間情報伝達の場として重要な機能を持つことが明らかとなりつつある。細胞がシグナルを受け取ったときに多くのシグナル分子がこのラフト画分に集積してくることが報告されている。そこでシグナル伝達系の網羅的解析を目的としラフツ画分へ移行するタンパク質の網羅的解析によるシグナル伝達系全貌解明の糸口を見つける。またラフトの動的制御機構とコレステロール硫酸化の関係について検討する。さらに、タンパク質の細胞内輸送機構に関与すると考えられる翻訳後修飾としてのチロシン硫酸化の機能を解明するためにTyrosylbrotein Sulfotransferase(TPST)の諸性質の比較検討をを行う。 ヒトおよびマウスにおいてSULT2B1と分類される硫酸転移酵素がラフトコレステロールを硫酸化することが判明した。ラフトを多く含むとされるTriton X-100耐性膜画分(DIG)のコレステロール硫酸化の結果、ラフトに局在する膜タンパク質が可溶性画分に局在性を変えることが生化学的な実験より明らかとなった。ヒトTPSTは2種類存在する、そこで、2種のTPSTの生化学的諸性質を比較検討した。その結果、これらのTPSTは基質特異性など酵素学的な諸性質が異なることから、タンパク質の機能を多様化する機構としてチロシン硫酸化が機能していることが推測された。今後、これらTPSTによって硫酸化されたタンパク質の細胞内輸送の違いについてプロテオームの手法を用いて解析する計画である。
|