• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

タンパク質立体構造の非経験的高速シミュレーション法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15014211
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東海大学

研究代表者

岩岡 道夫  東海大学, 理学部, 助教授 (30221097)

研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2003年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
キーワードタンパク質 / 分子シミュレーション / 力場 / アミノ酸 / 量子化学計算 / 原子間相互作用 / 気質認識 / 系統樹
研究概要

既知情報に依存しない非経験的なタンパク質立体構造の高速シミュレーション技術を開発することを目的に,タンパク質立体構造の動的側面と静的側面を有機化学的な視点(即ち,原子レベルの相互作用)から解析した。まず,(1)量子化学計算の結果に基づいた非経験的分子力場(SAAP)の開発では,新たに購入した高速コンピュータシステム(15CPUのクラスターマシン)を用いてセリンのSAAP力場パラメータを作成した。セリンには内部回転可能な結合が4つ存在する。全ての二面体角を15度ずつ変化させながら,セリンの4次元ポテンシャルマップの作成を計画した。計算はほぼ終了し,真空中,エーテル中,水中のポテシシャルの解析を進めている。このように網羅的な単一アミノ酸ポテンシャルの解析は以前には例がない。分子シミュレーション用のプログラム開発も同時に進めており,現在,単一アミノ酸のポテンシャルを主鎖の部分と側鎖の部分に分離する手法の開発を進めている。これが可能となれば,20種類全てのアミノ酸に対応したSAAP力場を2年以内に完成させることができる。次に,(2)タンパク質構造データベース(PDB)の解析による原子レベルの相互作用の解析では,研究代表者が最近発見したS…O相互作用について,タンパク質の機能や進化との関係を解析した。モデルとして,リボヌクレアーゼA,リゾチーム,ホスフォリパーゼA,インスリンの4つのタンパク質を用いた。その結果,S…O相互作用がタンパク質の基質認識に関与している例を1つ見出し,また,全ての場合においてS…O相互作用がタンパク質の進化(系統樹)と相関をもつことが明らかになった。S…O相互作用の進化的な保存性が確認されれば,ゲノム科学的にも大変意義深い。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Michio Iwaoka: "The SAAP Force Field. A Simple Approach to a New All-Atom Protein Force Field by Using Single Amino Acid Potential (SAAP) Functions in Various Solvents."J.Comput.Chem.. 24. 1192-1200 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 岩岡 道夫: "非結合性S…O相互作用の方向性に関する統計的および理論的研究.分子設計とタンパク質工学における意義"ゲノムニュース. 5. 29-31 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 岩岡 道夫: "SAAP力場.単一アミノ酸ポテンシャルを利用した新しいタンパク質力場の開発"生物物理. 44(2)(印刷中). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Michio Iwaoka: "Nature of Nonbonded Se…O Interactions Characterized by ^<17>O NMR Spectroscopy and NBO and AIM Analyses."J.Am.Chem.Soc.. 126(in press). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Michio Iwaoka: "Physical- and Bio-organic Chemistry of Nonbonded Selenium…Oxygen Interactions."Phosph.Sulf.Silic.and The Related Elements. 79(accepted). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

URL: 

公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi