研究課題/領域番号 |
15016006
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
曽良 一郎 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40322713)
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研究分担者 |
萩野 洋子 (財)東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 研究員 (40332382)
城戸 幹太 東北大学, 大学院・歯学系研究科, 助手 (40343032)
沼知 陽太郎 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00261636)
吉田 寿美子 仙台大学, 体育学部, 教授 (50261532)
沈 昊偉 (財)東京都医学研究機構, 東京都精神医学総合研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2003年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | ノックアウトマウス / 脳内微笑透析法 / コカイン / キノアミントランスポーター / 線条体 / 前頭前野皮質 / シナプス小胞 / エタノール |
研究概要 |
コカインの報酬効果は、いずれかのモノアミントランスポーターが欠損しても他のものが補うと考えられ、複雑な分子機構が予想された。我々はコカインの報酬効果におけるドーパミンとセロトニン神経伝達の相互作用を検討するために、ドーパミントランスポーター(DAT)/セロトニントランスポーター(SERT)ダブルKOマウスを作製した。DAT完全欠損にSERT部分あるいは完全欠損が加わることによりコカインの報酬は消失した結果は、コカイン報酬にはDATとSERTが共に関与し、同族トランスポーターの補完作用が働いていることを示唆している。脳内微少透析法を用いて、モノアミントランスポーターKOマウスにおいてドーパミン、セロトニンの基礎値およびコカイン投与時の変化を計測したところ、線条体ではDATシングルKOマウスにおいてコカイン投与によりドーパミンが上昇したが、DAT/SERTダブルKOマウスでは、その上昇が観察されなかったことから、線条体におけるドーパミンの上昇がコカインの報酬効果と相関し、SERTがドーパミン再取り込みを補完したと考えられた。前頭前野皮質では、DAT/SERTダブルKOマウスにおいてもコカイン投与によりドーパミンが上昇したことから、残存するNETがドーパミン再取り込みを補完したと考えられた。 エタノールの報酬効果におけるモノアミンの役割について、細胞膜トランスポーターであるDATおよびシナプス小胞モノアミントランスポーター(VMAT)欠損マウスモデルを用いて検討した。DAT欠損マウス、VMAT欠損マウスのいずれにおいても雄マウスはエタノール消費量が上昇している結果は、ドーパミン神経伝達がエタノールの報酬効果に関与することを示唆している。
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