研究課題/領域番号 |
15016041
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
佐藤 勝重 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (80291342)
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研究分担者 |
佐藤 容子 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 講師 (70251501)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2003年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
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キーワード | 光学的計測 / 膜電位感受性色素 / ラット胚 / 三叉神経核 / 鶏胚 / depolarization wave / Ca wave / gap junction |
研究概要 |
我々は、中枢神経系の機能形成/構築過程を明らかにする目的で、膜電位感受性色素とニューロン電位活動の光学的多チャネル計測法を発生初期の鶏胚・ラット胚に適用し、個体発生に伴う神経回路網の機能的システム構築と、それに関わる受容体の機能的発現過程について解析を行っている。本年度に得られた主な成果は以下の2点である。(1)鶏胚において、脳神経・脊髄神経を介した外来性入力、あるいは中枢神経系内に内在する自発興奮活動によって、中枢神経系のほぼ全領域にわたって広範に伝播する脱分極波(depolarization wave)が誘発され、それに引き続き、中枢神経系全体に広がるCa waveが引き起こされることを発見した。このdepolarization waveは発生のある一時期に特異的に出現し、脊髄から大脳までと非常に広範囲に伝播すること、上位中枢から脊髄へ、逆に脊髄から上位中枢へといった非固定的な伝播パターンを示すことなど、これまでの報告には全く例がない新しい特性が明らかとなった。このdepolarization waveの伝搬にchemical synapseとgap junctionの両方が関与していることが示唆されたが、gap junctionの特異的なblockerがなく、その関与は確定的ではなかった。そこで、gap junctionの特異的なblockerと考えられるconnexin-mimetic peptideを新たに設計・合成し、このpeptideがgap junctionのblockerとして非常に効果的であることを示した。(2)ラット胚脳幹における三叉神経核の機能的形成過程について解析を行った。膜電位感受性色素で染色したE12-E16のラット胚脳幹において、眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)を別々に刺激し、得られた光学的シグナルのマッピングから三叉神経主知覚核、脊髄路核を同定した。各神経刺激により活動電位はE13から誘発されたが、EPSPはE15になって始めて観察された。E14では、normal Ringer液中ではEPSPは観察されなかったが、外液からMgイオンを取り除くと小さなEPSPが誘発された。電子顕微鏡を用いた形態学的観察では、E16においても神経核に明らかなシナプスは観察されず、発生初期にはいわゆるシナプス構造がなくとも、神経伝達がなされていることが示唆された。さらに、3本の感覚神経の応答領域を比較した結果、これらの応答領域には、この時期すでにsomatotopyが存在することが示された。
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