研究課題/領域番号 |
15016092
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
伊藤 仁一 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (60167260)
|
研究分担者 |
辻田 麻紀 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (10253262)
堂前 純子 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (70227700)
横山 信治 名古屋市立大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10142192)
|
研究期間 (年度) |
2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2003年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
|
キーワード | HDL / アストロサイト / コレステロール / acidicFGF / オートクリン |
研究概要 |
中枢神経組織におけるコレステロールホメオスタシスを理解するため、脳内での細胞間コレステロール輸送を主要に担う脳内HDLについて、その主たる供給細胞であるアストロサイトに於ける産生機構とその病態生理を検討した。その結果、ラットアストロサイトは自らapoEを合成・分泌しコレステロールに富んだHDLを産生する一方、外来性のapoA-Iに反応してコレステロールに乏しいHDLを新生することを見い出した。 本研究において、わたしたちはラット脳を1ヵ月間primary cultureしてストレスを負荷することにより、acidicFGF(aFGF)様因子が産生・分泌され、これがアストロサイトのapoEおよびコレステロールの産生と分泌を強く促進することを見い出した.acidicFGF(aFGF)様因子の産生細胞を検討した結果、RT-PCRによりラット脳1ヵ月primary cultureから調製されたアストロサイトがacidicFGF-mRNAを強く発現することがわかった.また、組織免疫染色により長期間primary cultureされたアストロサイトは抗acidicFGF抗体で強く染色された.さらに35S-Methionineでアストロサイトをラベルすると、アストロサイト細胞内および培養ろ液中に16.5kDaの抗acidicFGF抗体で認識されるタンパク質が認められた.これらの結果より、アストロサイト自身がacidicFGFを産生し、オートクリン形式でアストロサイトに作用して、apoEおよびコレステロールの産生分泌を高め、細胞のストレスに対する保護作用を発揮することが考えられる.
|