研究課題/領域番号 |
15016121
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
貫名 信行 独立行政法人理化学研究所, 病因遺伝子研究グループ, グループディレクター (10134595)
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研究分担者 |
清水 英明 独立行政法人理化学研究所, 構造神経病理研究チーム, 基礎科学特別研究員 (10360562)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2003年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | ポリグルタミン / アミロイド / ミオグルビン / X線小角散乱 / トレハロース / ベータシート |
研究概要 |
神経変性疾患の原因の一つに蛋白質のミスフォールディング、凝集体形成の関与が示唆されている。われわれはポリグルタミン鎖を安定性の極めて高い蛋白質の一つであるマッコウクジラミオグロビンへ挿入し、ポリグルタミン鎖の構造およびポリグルタミン挿入に伴うホスト蛋白質の構造変化を検討した。その結果変異型ミオグロビンに挿入された伸長したポリグルタミン鎖は分子内ベータシート構造をとっていることが判明した。また、35、50のリピート数をもつミオグロビンは凝集体を形成し始めると分子間ベータシート構造を含んでいることが明らかになった。アミロイドベータタンパクなどではprotofibrilと呼ばれる中間体の方が毒性は強いといわれており、ポリグルタミンにおいても同様のものが存在するか、理研播磨研究所のSpring8を用いてX線回折とX線小角散乱法による解析を行った結果非繊維形成型の凝集体quasi-aggregateを同定し、その特異な毒性発現の可能生について論じた。このような繊維、非繊維の凝集体の存在から我々はポリグルタミン凝集体の細胞内機能分子のrecruitingには異なるメカニズムが存在すると考えた。双方の凝集を抑制するもっとも上流を阻害する化合物のスクリーニングを行った。その結果二糖の一つであるトレハロースに凝集抑制効果がありマウスモデルにおいて経口投与でも効果があることを発見した。これにより凝集抑制を介した治療戦略が可能であることを示すことができた。
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