研究課題/領域番号 |
15017271
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
香田 徹 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (20038102)
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研究分担者 |
實松 豊 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助手 (60336063)
大濱 靖匡 九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 助教授 (20243892)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | カオス系列 / 独立同分布 / 無相関 / ストリーム暗号 / 楕円関数写像 |
研究概要 |
良質な擬似乱数の生成法は、高度の情報セキュリテイを確立するための根幹・必須技術の一つである。従来擬似乱数系列として多用されていた有限体理論に基づくシフトレジスタ系列の代替物として、数多くのカオス系列が様々な分野で提案されているもののカオスの応用可能性の評価は定まっていなかった。しかしながらProceedings of the IEEEの特集号(2002年5月号)に見られるように、カオスの情報通信システムへの応用の重要性が漸く認識され始めた。本研究代表者はその特集号でカオスi.i.d.2値系列とそのストリーム暗号通信、スペクトラム拡散符号、CDMA通信に基づく画像伝送・電子透かしへの応用等に関する総説の招待論文を執筆した。本年度本研究代表者は実数値カオスから生成すべき系列のとり得る値が、p【greater than or equal】2値で有限の場合(実数値で無限の場合)、p値量子化関数(実数値系列のべき系列関数)を入力分布としたときの非線形写像による出力分布と写像の不変測度との相似則の成否が系列のi.i.d.条件であることを明確にした。また本研究代表者は最近米国で提案された実数値カオス版のElGamal型の公開鍵暗号システムの実現可能性を検討し、その既知平文攻撃による脆弱性を明らかにした。本研究分担者の一人は、非同期CDMA通信システムのスペクトラム拡散符号の設計法に関して不可避の同期ずれを含んだ正確なビット誤り率を導出することにより、旧来のシフトレジスタ系列・カオスi.i.d.2値系列対カオスマルコフ系列のビット誤りおよび同期確立法を論じた。また、他の研究分担者は、秘密通信システムの安全性を多端子通信システムの理論的評価を行った。また、木構造の情報源をカオスで生成するための実現法を与えた。
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