研究課題/領域番号 |
15017284
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
佐藤 一郎 国立情報学研究所, ソフトウェア研究系, 助教授 (80282896)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 複合ドキュメント / 移動オブジェクト / モバイルエージェント / 分散システム / コンポーネント / 階層化 |
研究概要 |
新しいソフトウェアコンポーネント技術として分散システムを考慮した複合ドキュメントフレームワークを提案していくことが本研究の目的となるが、今年度はJava言語による同フレームワークの実装が研究内容の中心となる。具体的には次の2点、つまり(1)複合ドキュメント中のテキストやイメージなどのコンポーネントの表示・編集機構を整備するとともに、(2)分散処理の基本動作である転送、同期、複製、共有をコンポーネントとして設計・実装した。まず(1)は前年度のプロトタイプ実装がJava言語のAWTライブラリを用いていたのに対し、今年度はSwingライブラリを利用することで、相違なハードウェアやOS間でドキュメントをやり取りする際の不整合を解消することできた。一方、(2)は分散処理を単なる処理プログラムを実現するだけでなく、それらの処理も複合ドキュメントを構成するコンポーネントとして実現することに成功した。この結果、ドキュメント編集作業、例えば配置やペーストなどを通じて、複雑な分散処理の定義・実現できることになり、従来の分散システムの設計・実装を容易化し、エンドユーザによる分散システムの構築にも道を開く点で学術的にも実用的にも重要な成果となった。また、コンポーネントのプログラミングモデルとして、オブジェクト指向手法の一つであるプロトタイプベースのオブジェクトモデルを導入して、コンテンツに対応したコンポーネントの複製と拡張を容易化した。また、これらの成果は複数の学術論文誌と国際会議で発表し、研究成果の普及につとめた。
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