研究課題/領域番号 |
15017287
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
古山 宣洋 国立情報学研究所, 情報学基礎研究系, 助教授 (20333544)
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研究分担者 |
高瀬 弘樹 早稲田大学, 人間総合研究センター, 助手 (60345725)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 発話 / 身振り / 呼吸 / 協調 / 認知科学 |
研究概要 |
本研究は、発話と身振りというマルチモーダルな身体運動の個人内及び個人間における協調を可能にする機構を、生態心理学と心理言語学の観点から明らかにすることを課題とし、特に発声の下位システムである呼吸運動に着目して、発話と身振りの協調を生態力学的・心理言語学的に制約する情報を特定することを目的として実施された。その学術的意義は、発話と身振りの協調によって達成されるマルチモーダルなコミュニケーションを成立させている生態力学的・心理言語学的な基礎に関する理解を深めること、人間のコミュニケーションにおけるマルチモーダルな情報処理という観点から模索され始めた情報学の深化と発展に大きな貢献を果たすこと、昨今関心の高まっている人間とコミュニケートする共生型人工システムの開発のために基礎データ・理論を提供すること等にある。本研究は、既に軌道に乗り始めていた発声・肢体・呼吸運動の個人内・個人間協調に関する統制された実験的研究を継続する一方、教示場面や自然会話場面等のより統制の緩やかな場面での発声・肢体・呼吸運動の協調データを集録・解析した。特に、統制された実験で得られるデータと実際のコミュニケーションで成立する協調データを関連付けて検討することによって、生態力学的な要因と心理言語学的な要因とがコミュニケーションのリズム構造の成立に如何に関わりあっているかに関する理解が深められた。具体的には、平成15年度の前半の4〜9月には、統制された状況、より自然な状況の両方で発話と身振りの個人間協調データを集録し、解析した。後半の10〜3月には、補足的データをの集録を行った。個人間協調実験の成果については、2003年7月には豪州で開催されたICPA XII他、FSS2003やSI2003などで成果を発表し、現在論文として学術雑誌に投稿すべく、纏めの作業をしているところである。
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