研究課題/領域番号 |
15019003
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小野江 和則 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 教授 (40002117)
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研究分担者 |
柳川 芳毅 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 助手 (20322852)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2003年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | 樹状細胞 / NK-T細胞 / 感染免疫 / ケモカイン / 樹状突起 / エンドサイトーシス / アクチンアセンブリー |
研究概要 |
感染源に対して有効な免疫応答を誘導・制御することは、感染防御の観点から重要である。これまで、免疫始動と制御で重要な役割を果たす樹状細胞と、NKT細胞の機能修飾の研究を進め、ケモカインのCCL19とCCL21が、樹状細胞の遊走のみならず、形態変化や抗原取り込みに対しても強い活性を持つことを初めて明らかにした(Blood 2002 ; 2003)。従来、成熟型樹状細胞では抗原取り込みが低下すると考えられてきたが、CCL19などによって細菌などの取り込みが著明に促進されたことは、成熟樹状細胞の役割を再認識させる発見と考えられた。今年度はこれらの変化の基礎となる、ケモカイン刺激後の細胞内骨格の変化を解析し、哺乳動物樹状細胞では初めて、アクチンネットワークの構成と、Apr2/3複合体のリクルートを明らかにした。また、成熟樹状細胞の抗原取り込みに関与するシグナル伝達系として、Cdc42とRacが重要であること、遊走にはJNKとRho伝達系が個別に関与することを初めて明らかにした。さらに、樹状細胞の始動する免疫応答の型に影響を与える因子として、TNF-αとLPSの差(Immunology. 2003a),MAPKとIL-12産生の関係(Immunol.Lett. 2003)、抗酸化剤によるCD40発現の特異的低下(Immunology 2003b)、ヒスタミンによる機能制御(Immunolobiol, 2003)、さらにTNF-α刺激後のp38MAPK活性化の役割(Immunology, 2003c)などを明らかにした。 NK-T細胞に関しては、NK-T欠損の新規ミュータントマウスを発見し、原因遺伝子(CD1d)を解明した。また細菌性スーパー抗原に対するNK-T細胞とメインストリームT細胞の反応性の差についても明らかにした(J.Clin.Exp.Hematopathol. in press)。
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