研究課題/領域番号 |
15019004
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 帯広畜産大学 |
研究代表者 |
横山 直明 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (80301802)
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研究分担者 |
井上 昇 帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 助教授 (10271751)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
2003年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
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キーワード | 赤血球 / 赤血球内寄生性原虫 / Peptide display phage / バベシア原虫 / ペプタイド治療薬 / シアル酸分子 / リガンド / cDNA expression phage library |
研究概要 |
本研究の目的は、各種動物赤血球に吸着活性を示すペプタイド配列の一覧パネルを作製し、赤血球内寄生性原虫の爆発的増殖を阻止できるペプタイド治療薬を探索することであった。成果達成のために、1)各種動物赤血球に高い親和性を示すPeptide display phage(PDF)の精製とそのペプタイド配列の同定、2)吸着が確認された各種PDPによるバベシア原虫の増殖抑制効果の評価、3)抗標的ペプタイド免疫血清と各種原虫由来cDNA expression phage libraryを用いた原虫由来赤血球吸着リガンドのイムノクローニング、4)遺伝子発現産物の赤血球吸着能の検証、5)遺伝子導入組換えバベシア原虫を用いた遺伝子発現産物の機能解析、6)赤血球側受容体の同定を計画した。現在までに、バベシア原虫の感染には赤血球側のシアル酸分子が受容体として重要な働きをしていることを見いだし、PDF libraryよりウシの生赤血球膜上のシアル酸に吸着活性を示すPDP群の精製に成功した。このPDP群はIn vitro培養におけるウシバベシア原虫の増殖を有意に抑制した。さらに、このPDP群を免疫したマウス血清は、バベシア感染血液塗末標本を用いた間接蛍光抗体法により原虫のみを認識することを発見し、かつ本マウス血清を添加した培養液中ではバべシア原虫の増殖が有意に抑えられることを見いだした。現在、このマウス血清とウシバベシア原虫のcDNA expression phage libraryを活用して原虫側のシアル酸認識リガンドを探索しており、この分子相互作用を解き明かすことで有効なペプタイド治療薬の構築が可能となると考えている。
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