研究課題/領域番号 |
15019036
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
樋口 京一 信州大学, 大学院・医学研究科, 教授 (20173156)
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研究分担者 |
澤下 仁子 信州大学, 大学院・医学研究科, 助手 (40359732)
森 政之 信州大学, 医学部, 助教授 (60273190)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2003年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | アミロイドーシス / 伝播 / 抑制効果 / apoA-II / 蛋白質変性剤 / マウス / 発症促進 / 抗生物質 |
研究概要 |
1)AApoAIIアミロイド線維伝播機構の解析と防止処理効果に関する検討: 外来性のAApoAIIアミロイド線維が生体内に侵入してアミロイドーシスを誘発する、即ちアミロイド線維が個体間伝播することが明らかになりつつある。AApoAIIの伝播機構の解明と伝播防止策の構築をめざし、病原性プリオンタンパクの不活性化に応用されている様々な処理方法や各種試薬をAApoAIIに施し、伝播防止効果の有無を検討した。アミロイドーシスを発症し易い遺伝的変異を持つSAMR1Cマウスにおいて、アミロイド線維10^<-7>μg,10^<-2>μgの静注、経口投与が2ヶ月後にアミロイド線維沈着を誘発した。アミロイド線維をグアニジン塩酸、蟻酸、NaOHで処理すると伝播活性は消失するが、尿素、オートクレーブ処理では部分的に失活し、ホルマリン、脱脂処理等は全く変化が無かった。抗生物質ではテトラサイクリン等が有効であることを示唆する結果を得た。一方、ポリフェノール類を作用させてもAApoAIIの分解速度や伝播力に変化はなかった。 2)母子間の垂直感染の可能性についての解析: アミロイドーシスが発症している母マウスのミルクを仔マウスの腹腔内に投与するとアミロイド沈着が促進した。一方発症雄マウスと同一ケージ内で飼育した仔マウスでも弱いながらアミロイド沈着の促進が認められた。 3)アミロイド線維用物質検定用マウスの開発: 環境中のアミロイド線維様物質の検出のため新たなアミロイドモデルマウス作成を試みた。アミロイド線維を形成し易いApoa2c遺伝子を全身で高発現するトランスジェニックマウスを作成した。現在継代と形質の解析を進めている。 4)宿主反応の解析のためにアミロイド線維接種後のトランスクリプトーム解析: アミロイドーシスの発症に感受性が異なるSAMR1CとA/Jマウスを用いてアミロイド接種後のトランスクリポトーム解析を行っている。
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