研究課題/領域番号 |
15019061
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
熊ノ郷 淳 大阪大学, 微生物病研究所, 助教授 (10294125)
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研究分担者 |
菊谷 仁 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (80161412)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
2003年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | セマフォリン / CD100 / plexin / Sema4A / Tim |
研究概要 |
セマフォリンファミリーは従来神経系の発生におけるガイダイス因子として同定されてきた分子群であるが、「免疫セマフォリン分子群」と呼ばれる免疫系で機能する分子群の存在が本特定計画研究を通じて浮かび上がりつつある。我々は現在「免疫セマフォリン分子群を分子基盤とした宿主免疫応答の人工的操作」という新たなパラダイムの確立を目指して本研究計画を遂行中である。本年度の研究計画により以下のことが明らかとなった。 1)ヒト由来のリコンビナントCD100/Sema4D蛋白を作成し、CD100/Sema4Dがヒトの系においても受容体であるCD72を介してB細胞及び樹状細胞の活性化に関与することを示した。 2)従来マウスの系で知られていたB細胞及び樹状細胞へのCD100/Sema4Dの活性に加え、CD100/Sema4Dがヒトの単球を刺激し炎症性サイトカインの産生を誘導することを示した。 3)Sema4A欠損マウスを作製し免疫系での機能解析を行った。Sema4A欠損マウスでは抗原特異的なT細胞の活性化及び抗体産生が障害されていた。又Sema4A欠損マウスではP.acnesにより誘導されるTh1反応が著しく障害されておりSema4Aの生体内でのTh1反応への関与が示唆された。 4)マウスマラリアの感染時に肝臓での発現が増強することで知られているSema4Gの欠損マウスを作製しホモ接合体を得た。 5)無脊椎動物のセマフォリン分子と進化系統樹上近縁に位置するセマフォリン分子Sema6Dが受容体であるplexin-A1を介して心臓の発生に関与することを示すとともに、免疫系ではマクロファージや樹状細胞に対する活性化能を有することを明らかにしている。
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