研究課題/領域番号 |
15019085
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
滝口 雅文 熊本大学, エイズ学研究センター, 教授 (00183450)
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研究分担者 |
上野 貴将 熊本大学, エイズ学研究センター, 助手 (10322314)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
2003年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | HIV-1細胞障害性T細胞 / HLAクラスI免疫逃避 / Nef |
研究概要 |
昨年度Nef蛋白によるHLAクラスIの発現低下がCTLの機能に及ぼす影響を調べた結果、Nef蛋白による細胞表面のHLAクラスIのdownregulationにより、HIV-1特異的CTLクローンの細胞傷害活性は著しい障害を受けるが、HIV-1特異的CTLクローンのサイトカイン産生に及ぼす影響は少ないことを明らかにした。一方、HIV-1特異的CTLクローンにより、部分的なHIV-1増殖抑制能が見られたことから、Nef蛋白による細胞表面のHLAクラスIのdownregulationは、HIV-1特異的CTLクローンの細胞傷害活性を障害するが、サイトカイン産生能に対する影響は少なく、HIV-1特異的CTLから産生されるサイトカインにより、部分的なHIV-1の増殖抑制がおこると考えた。 今年度はHIV-1特異的CTLの数を増やして解析したところところ、昨年度のような単一の反応でなく、様々な反応を示すCTLがあることが分かった。すなわち、Nef陽性HIV-1に対して以下のような3種類の性質をもったHIV-1特異的CTLが存在する事が明らかになった。1)完全なウイルス増殖抑制能と強い細胞障害活性を示したもの、2)部分的なウイルス増殖抑制を能示したが、細胞傷害活性は示さなかったもの、3)全く、ウイルス増殖抑制も、細胞傷害活性は示さなかったもの完全なウイルス増殖抑制能と強い細胞障害活性を示すHIV-1特異的CTLが存在する事が始めて明らかになり、このようなCTLの誘導がエイズ発症の予後に影響を与えるか現在検討をしている。
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