研究課題/領域番号 |
15019104
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
高橋 秀実 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (40221361)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | HIV / CTL / Apoptosis / Tetramer / Toll-like receptor / 樹状細胞 / Crosspresentation / Poly(I:C) |
研究概要 |
1.活性化CTLのHIVペプチドによるアポトーシス誘導 HIV-1-V3(P18)特異的なCTLが、ウイルスの再刺激などにより増殖過程に入った状況下において、再びウイルス由来の抗原ペプチドの刺激を受けるとアポトーシスに陥ることを見いだした。そしてこのアポトーシスはtetramer H-2^d/P18によって誘発されることから、クラスI MHC分子に結合したペプチドがCTL上のT細胞レセプター(TCR)を介して入ったシグナルによって誘発されることが判明した。また、このCTLアポトーシスは、Cyclosporin Aによってブロックされることより、こうした薬剤群によるCTL破壊の回避の可能性を示した。 2.Poly(I:C)を介した樹状細胞活性化によるCTL誘導法の開発 CTL誘導の鍵を握ると想定される貪食能の強い未熟樹状細胞(iDc)にHIV-gp120を捕捉させた後、そのiDCをPoly(I:C)を用いToll-like receptor(TLR)3からの刺激を用いて成熟させマウスに接種したところ、gp120内のimmunodominant epitopeであるV3(P18)特異的なCTLが誘導されることを見いだした。この際、TLR4からのsignalをgp120捕捉iDCに加えても、全くCTLによる樹状細胞の傷害は認められなかった。また、gp120とpoly(I:C)を用いて免疫したCTL誘発マウスの血清中にはV3特異的なIgG2a抗体が、gp120とLPSで免疫したマウスからは全くCTLは認められず、V3特異的なIgG1抗体が検出された。さらにinfluenzaウイルスのHA蛋白とPoly(I:C)を用いてマウスを免疫した場合にも、HA-epitope特異的なCTLが誘発されることを確認した。以上より、Poly(I:C)によりTLR3からのsignalが入ったiDCは、局所のCTLの誘導・活性化を惹起する可能性があることを見いだした。
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