研究課題/領域番号 |
15019115
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
間 陽子 独立行政法人理化学研究所, 分子ウイルス学研究ユニット, 研究ユニットリーダー (50182994)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2003年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | HIV-1 Vpr / 核移行 / Importin α / Vpr変異体ウイルス / in vitro nucleor import / マイクロインジェクション / 最終分化マクロファージ / 活性化CD4^+T細胞 |
研究概要 |
VprはHIV粒子に取り込まれるアクセサリー遺伝子産物であり、HIV-1 Pre-integration complex(PIC)のマクロファージにおける核移行に重要である。これまで我々は、Vprがimportinαを介して核移行することを明らかにしてきた。本研究では、Vprの核移行が複数あるimportinαのisoformの内、主要な3つのisoform(Rch1Qip1,NPI-1)により促進される事を明らかにした。いずれのisoformもヒト末梢血単球および静止期CD4^+T細胞より、最終分化マクロファージおよび活性化CD4^+T細胞において高い発現が認められた。これらの細胞質画分を用いて核移行解析を行った結果、末梢血単球および静止期CD4^+T細胞では、Vprは核膜に局在したままであったが、最終分化マクロファージおよび活性化CD4^+T細胞で核移行を示したことから、この核移行の促進効果は、Rch1の発現量と比例している可能性が示唆された。一方、importinαとの結合能を失ったVpr変異体は核移行を示さなかった。さらに、最終分化マクロファージにVprをマイクロインジェクションすると核移行を示したが、変異体では消失した。同様に、このVpr変異体を有するHIV-1のマクロファージおよび活性化CD4^+T細胞への感染性が著しく減弱した。以上の結果から、生体内のHIV-1標的細胞におけるHIV-1感染において、Vprの核移行能の重要性が示された。
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