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マクロファージによる異物認識の分子的基盤に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 15019118
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関国立感染症研究所

研究代表者

西島 正弘  国立感染症研究所, 細胞化学部, 部長 (60072956)

研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
2003年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
キーワードLPS / lipid A / monophospharyl lipid A / マクロファージ / IL-1β / TNF-α / caspase-1
研究概要

グラム陰性菌細胞壁由来のリポポリサッカライド(LPS)はしばしば致死的なエンドトキシンショックを引き起こす。その一方で、LPSはマクロファージの活性化などを介して免疫反応を様々に誘導し賦活化することもまた知られている。最近の研究によって、LPSの受容体はTLR-4・MD-2複合体であることが示されている。ところで、LPSの活性部位であるlipid Aの部分加水分解産物monophosphoryl lipid A (MPL)はLPSと異なり細胞毒性が弱いこと、LPSによるエンドトキシンショックを抑制することなどが知られている。しかしながら、その分子メカニズムは未だ不明である。この点を明らかにするため、本研究ではLPSの毒性発現に関与することが知られているcaspase-1に着目して以下の研究を行った。
マウス腹腔マクロファージ(mpMph)をlipid A及びMPLで刺激したのち、IL-1βの産生を調べたところlipid Aで刺激したmpMphはIL-1βを産生したがMPLで刺激したmpMphではIL-1βの産生が殆ど認められなかった。一方、MPLで刺激したmpMphにおいてもlipid Aと同様にIL-1βのmRNAとproIL-1βの発現が検出された。さらにTNF-αの産生もlipid AとMPLによる刺激で差が認められなかった。LPSの細胞毒発現に関わるcaspase-1の主な機能は、IL-1βなどの炎症性サイトカインを活性型にプロセシングして細胞外に産生させる事である。そこで、次にMPLの弱毒性とcaspase-1の活性化との関係に着目した。Lipid AとMPLでmpMphを刺激したのち細胞中のcaspase-1活性を測定した。その結果、mpMphのcaspase-1はlipid Aにより活性化されるが、MPLでは活性化されないことが判った。この結果は、MPLがNFκBを活性化するシグナル伝達経路は活性化する一方でcaspase-1の活性化に関わる経路を活性化しないことを示唆する。Caspase-1は様々な炎症性疾患にも関与していることから、本研究の結果は炎症性疾患の発症機構の解明に寄与することが期待される。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] K.Kawasaki: "Molecular Basis for Lipopolysaccharide Mimetic Action of Taxol and Flavolipin"J.Endotoxin Res.. 9. 301-307 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] K.Hanada: "Molecular machinery for non-vesicular trafficking of ceramide"Nature (Article). 426. 803-809 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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