研究課題/領域番号 |
15020231
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
渡邉 豊英 名古屋大学, 情報科学研究科, 教授 (80093342)
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研究分担者 |
加藤 ジェーン 名古屋大学, 情報科学研究科, 助教授 (70251882)
朝倉 宏一 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (80273283)
小尻 智子 名古屋大学, 情報連携基盤センター, 助手 (40362298)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
2004年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
2003年度: 3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
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キーワード | ウェブ環境 / 協調学習 / 図形を用いた学習支援 / 図形による理解 / 解導出 / 図形の内部表現モデル / ルール・ベース / 実体関連モデル / 学習支援 / 図形の内部モデル |
研究概要 |
数学問題の解決過程で図形を用いて問題の題意、問題の性質を明示化させ、その解法を理解させる、または解法過程の意味を把握させることは問題の論理的な手順だけを把握するだけでなく、物理的な意味を大域的に理解し、創造的な思考法の育成を期待できる。本研究課題では創造性育成支援の立場から図形が有する問題の具体性、時空間的世界での意味を理解させることを目的として、学習者の解法過程で用いられる図形をシステムが理解し、図形を介して問題解決を図る学習支援機構について対処している。対象とした問題領域は2次関数であり、課題設定の点から問題の特性を明確にし、枠粗みを構成するに適切である。2次関数グラフを構成する直線、点、軸、さらには頂点、切片、交点などのグラフ構成要素に対して内部表現モデルを導入して対応した。この内部表現モデルは図形インスタンスの構造関係を表現しなければならないが、如何に構成するかが一つの課題で、我々は実体関連モデルを拡張して解決した。また、変化するグラフの構成要素間の図形を如何に処理するかが次の課題となる。そのために、ルール・ベースを用いて変形知識を表し、そのルールを内部表現モデルに適用・解釈することにより、解法の各手順に対応する図形操作の内容をシステムが理解するというアプローチを採用した。これにより、解法過程における変形・処理操作を論理的に扱うことが可能である。 このような解法上の図形操作理解機構の下に、学習者が描いた図形を解釈してシステムで理解できる図形と対比し、図形表現を介して問題の理解、問題解法の理解を支援できる。この枠組みの下にプロトタイプ・システムを開発言語C, Prologを用いて実装した。異種言語系を用いたことは、図形構成要素間の単一化、照合、及びその推論にPrologの機能が有効であるためである。学習者が図形を描くための操作に多少手間取ることが一つの問題点ではあるが、研究目標は充分に達成できた。
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