研究課題/領域番号 |
15023206
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
樗木 俊聡 秋田大学, 医学部, 教授 (50233200)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2003年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 癌 / 遺伝子 / 免疫学 / シグナル伝達 / 発生・分化 |
研究概要 |
本年度は、IL-2あるいはIL-15依存性に細胞傷害性T細胞(以下、CTL)に発現誘導されCTLの分化・機能に重要な分子を同定し、同分子の発現調節機構を分子レベルで明らかにすることを目的とした。MHCクラスI拘束性で単一のTCRを発現するIL-2欠損マウス(IL-2KO-TCR)とIL-15欠損マウス(IL-15KO-TCR)由来のT細胞を抗原ペプチドで刺激して様々な分子の発現を検討したところ、T細胞活性化の負の調節分子Cytotoxic T lymphocyte associated antigen-4(CTLA-4)がIL-2依存性に誘導されることが明らかになった。さらにCTLA-4分子の発現調節機構を解析したところ、IL-2はCTLA-4分子の細胞内から細胞表面への輸送ではなくCTLA-4遺伝子の発現を正に調節していることが示された。またCTLA-4遺伝子の発現調節を担うIL-2の標的分子としてStat5の機能に着目し検討した。レトロウイルスベクターを用いて恒常活性型Stat5をIL-2RβKOCTLに発現させたが、CTLA-4の有意な発現誘導は観察されなかった。以上の実験結果から、IL-2はCTLの細胞障害活性とIFN-γの生産を誘導するだけでなく、CTLA-4を発現誘導することによってCTLの過剰な活性化を制御するという、CTLの活性化に関する極めて巧妙なオートクリン調節機構の存在を明らかにすることができた(論文投稿中)。
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