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アダプター分子を中心としたがん悪性化機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 15023225
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関奈良女子大学

研究代表者

松田 覚  奈良女子大学, 生活環境学部, 教授 (50242110)

研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2003年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
キーワードアダプター分子 / SH3領域 / 癌転移 / 癌浸潤 / 細胞運動 / 膜ラッフリング / NESH / ABL
研究概要

Two-hybrid screening法を用いてNESH結合蛋白質を同定した。この分子は新規分子でありNESHのSH3領域と結合する。この分子TarshとNESHとの結合を検討したが、in vitroでの結合が認められるもののin vivoではその結合は検出されなかった。NESHの発現をサーベイし、多くの高転移性の癌細胞ではNESHがほとんど発現していないことを見い出した。高転移性の癌細胞4種類にNESHを発現させた細胞株を樹立し、その細胞運動能能についてボイデンチャンバー法と金コロイド法を用いて検討した。その結果NESH発現による細胞運動能の抑制が観察された。またヌードマウスを用いたin vivoにおける細胞転移能に対しても同様にNESHは著明にがん転移を抑制した。NESH発現細胞内におけるPAKのリン酸化は著明に減弱しており、NESHとPACの共発現やNESHとPAKとの生化学的な会合が示された。NESHのRNAiを導入した結果、その細胞の浸潤能や運動の亢進が認められ、癌細胞では明らかな転移能の上昇が確認された。本研究結果から、NESHは細胞運動の制御系で役割を担っていることが明らかになった。正常組織の血管内皮細胞や神経細胞でのNESHの発現が比較的高いため、これらの細胞運動や神経突起誘導に関与していることが予想される。事実NESHの発現により細胞増殖因子刺激後の細胞膜ラップリング形成も阻害される。NESHを強制発現させた場合、癌細胞ではその増殖には全く影響しないが、転移能を著明に抑制する。つまり、NESH発現により癌細胞が転移することを抑える。マウスの転移モデルでもNESHのSH3領域の変異はNESHの転移抑制機能を解除した。さらに解析を進めるためにはNESH遺伝子欠損マウスの作製と解析は今後絶対不可欠な課題である。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Matsuda Satoru: "Recent advances for comprehension of Caveolin function in Cancer"Recent Res Dev of Cancer. (in press).

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Iwamoto Takashi: "STAT and SMAD signaling in Cancer"Histol Histopathol. 17. 887-895 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Oshima Kumi: "SHPS-1 : a budding molecule against cancer dissemination"Cancer Res. 62. 3929-3933 (2002)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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