研究課題/領域番号 |
15023235
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
中川 拓郎 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (20324866)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | DNA複製 / 複製フォーク / MCMヘリケース / 分裂酵母 / S期チェックポイント / DNAダメージチェックポイント / ゲノム安定性維持 / 発ガン機構 |
研究概要 |
DNA傷害や染色対高次構造など様々な要因により、DNA複製は阻害される。この時、チェックポイント機構などにより、進行途中で停止した複製中間体(複製フォーク)が安定維持される。その結果、ゲノム安定性が保持され、細胞死や癌化が防御される。我々は、複製フォーク上に存在するPNAヘリケース、MCM、が複製フォークの安定化に関与するのではないかと考え、分裂酵母MCM4、MCM6遺伝子の変異株のスクリーニングを行った。その結果、複製阻害剤(ヒドロキシウレア(HU)、メチルメタンスルホン酸)に高感受性を示す新規mcm4、mcm6変異株の単離に成功した。変異部位が共に、ロイシンジッパーを呈するC末領域に存在することから、蛋白間相互作用に欠損を持つ可能性が考えられる。単鎖DPNA結合蛋白RPA、PI3関連キナーゼRAD3、PCNA様チェックポイント因子RAD9蛋白の進行停止時に見られる複製フオークへの局在を解析した結果、mcm4変異株ではRAD9の局在の特異的な遅延が見られた。また、DNAダメージチェックポイントキナーゼCHK1のリン酸化は見られる一方、S期チェックポイントキナーゼCDS1/CHK2の活性化がほとんど見られなかった。これらの結果から、MCMヘリケースは、RAD9蛋白の複製フォークの認識を制御することで、S期チェックポイント活性化を誘導する可能性が考えられる。
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