研究課題/領域番号 |
15024249
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
杉野 弘 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 教授 (50211305)
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研究分担者 |
栗崎 晃 徳島大学, 分子酵素学研究センター, 助手 (60346616)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
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キーワード | アクチビン / フォリスタチン / PDZ / アポトーシス / FLRG / Smad |
研究概要 |
TGF-βファミリーに属するアクチビンのシグナル伝達系の異常による癌化機構の解明を目的として、細胞内及び表層におけるアクチビンシグナル伝達の制御機構を検討した。 アクチビンの細胞内シグナル伝達分子であるSmadは、細胞外刺激により細胞質と核の間を往復して細胞の増殖・分化に関わる様々な遺伝子の発現を調節している。今回、詳細が不明であったSmadの核外移行が細胞外刺激に依存しない恒常的なものであり、その反応にはRan要求性であることを明らかにした。また、アクチビンのアポトーシスを伝達するDok-1は、Smad分子間の相互作用を加速すると同時にSmad複合体の核移行を著しく促進することを示した。 アクチビン受容体細胞内ドメインと相互作用するPDZタンパク質ARIP分子群に各種スプライシングバリアントの存在することを明らかにした。ある種のARIPはアクチビン受容体の細胞膜への輸送を促進し、受容体の細胞膜上における滞留時間を長く保持することにより、細胞内アクチビンシグナル伝達系を正に制御し得ることを見い出した。 フォリスタチン(FS)ドメインを有する新しいアクチビン結合タンパク質FLRGを同定した。FSと同様、アクチビン以外にGDF8、BMPなどとも高い親和性を示した。FS分子のドメイン構造を改変することによりアクチビンとは結合能を持たず、GDF8と特異的に結合する変異体を作出することに成功した。さらに、これら分子群が生体内でアポトーシスに関わっていることを示唆する結果を得ている。
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