研究課題/領域番号 |
15024254
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
石川 義弘 横浜市立大学, 医学研究科, 教授 (40305470)
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研究分担者 |
戸谷 義幸 横浜市立大学, 医学部附属病院, 講師 (30237143)
南沢 享 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (40257332)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2003年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
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キーワード | カベオリン / 増殖シグナル / ニコチン受容体 / 褐色細胞腫 / アデニル酸シクラーゼ / カルシウム / インシュリン / ノックアウト |
研究概要 |
カベオリンは分子量20KD程度の、カベオラと呼ばれる細胞膜陥没構造を形成する主要蛋白である。近年カベオリンはカベオラを形成するだけでなく、カベオラに集積する様々な受容体やシグナル蛋白の活性を制御することが知られてきた。カベオリン発現の低下は細胞の増殖を促し、がん細胞において著しく低下していることから、カベオリンは各種増殖シグナルの抑制作用があることがいわれている。我々はこのカベオリンあるいはフロチリンなどのカベオリン類似分子の機能を、発現調節モデル(細胞培養系および遺伝子操作動物)によって検討する事を目的とした。褐色神経腫細胞において、カベオラ分画に集積する受容体、酵素種を調べたところ、α7型ニコチン受容体の集積が見られたが、他のサブタイプは非カベオラ分画に分布していた。同分画にはアデニル酸シクラーゼ3および6型も集積しており、ニコチン受容体から流入するカルシウムイオンによってアデニル酸シクラーゼ6型の活性制御がなされていることがわかった。また、カベオリン3ノックアウト動物においては筋肉細胞におけるインシュリン糖代謝が低下しており、インシュリン刺激による同受容体のリン酸化の低下および筋肉における糖取り込みの低下が観察された。これらの結果より、カベオリンはインシュリン糖代謝にはむしろ刺激性に働く可能性が示された。以上の結果より、カベオリンあるいはその類似蛋白のもつ機能の多様性が示唆された。
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