研究課題/領域番号 |
15024258
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
金井 好克 杏林大学, 医学部, 教授 (60204533)
|
研究分担者 |
入部 雄司 杏林大学, 医学部, 助手 (20348618)
安西 尚彦 杏林大学, 医学部, 助手 (70276054)
|
研究期間 (年度) |
2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
2003年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
|
キーワード | 4F2hc / CD98 / シグナル伝達 / 酵母two-hybrid法 / トランスポーター / 細胞増殖 / mTOR / PI3kinase |
研究概要 |
4F2hc(4F2抗原重鎖)は、リンパ球の活性化抗原及び腫瘍抗原として同定され、細胞の形質転換及び増殖制御との関わりが想定されている1回膜貫通型のII型膜糖タンパク質である。本研究は、4F2hcのmTORを介するシグナリング機構を明らかにする目的で、mTOR系のシグナル分子の解析と、4F2hcの細胞内ドメインに連結するタンパク質の探索を行った。本年度の研究により、4F2hcの過剰発現によりTSC2のリン酸化が抑制されることが示され、4F2hcによるAktの活性化、TSC2の抑制、mTORの活性化、それに引き続くp70 S6kinase、4E-BP1の活性化により4F2hcのシグナルが伝達されることが示唆された。加えて、4F2hc細胞内ドメイン結合タンパク質として、annexinIIが同定され、そのsiRNAによるノックダウンにより4F2hcによるmTOR経路の活性化における重要性が示唆された。すでに複数同定されている4F2hc細胞内ドメイン結合タンパク質が、Aktを介するmTOR活性化経路、及びAktを介さずにmTORを活性化する経路とどのように関わっているかを明らかにすることが今後の課題である。また、Aktを介さないmTOR活性化経路と未同定のアミノ酸センサーとの関わりが、4F2hcシグナリングの解析から明らかになる可能性があり、この点も平行して研究を進める必要がある。本研究の成果は、4F2hcを介するシグナリング機構の研究の端緒を開くとともに、mT0R経路の上流因子に関する新たな示唆を与えるものである。
|