研究課題/領域番号 |
15024263
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
長島 誠 東邦大学, 医学部, 助手 (80349901)
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研究分担者 |
小林 芳郎 東邦大学, 理学部, 教授 (10134610)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2003年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | p33ING2 / p53 / p47ING3 / p29ING4 / p28ING5 |
研究概要 |
p33ING1遺伝子のcDNA配列を用いたホモロジーサーチによって、複数のINGファミリー遺伝子(p33ING2、p47ING3、p29ING4、p28ING5)を単離・同定した。INGファミリーはC-末端領域にPHDフィンガー構造をもち、様々な遺伝子の発現を調節する転写因子のコアクチベーターと考えられた。 p47ING3は染色体7q31.3に位置し、12個のエクソンによって構成され、418個のアミノ酸をコードする。p47ING3タンパク質の発現レベルは、様々ながん細胞株において異なり、一部のがん細胞株ではp47ING3が失活していることが示唆された。p47ING3の過剰発現は、野生型のp53に依存して細胞増殖を負に制御し、細胞周期を停止させ、アポトーシスを誘導することが明らかになった。さらに、p53の下流に位置するp21/waf1やbax遺伝子のプロモーター活性を上昇させることも示された。 p29ING4とp28ING5は各々、249個と240個のアミノ酸をコードし、極めて相同性の高いINGファミリーである。他のINGファミリー同様に、p29ING4とp28ING5の過剰発現は、p53依存性に細胞増殖を抑制し、細胞周期を停止させ、アポトーシスを誘導した。p29ING4とp28ING5は、p21/waf1遺伝子のプロモーター活性を上昇させ、p21/waf1タンパク質の発現を誘導することも確認された。さらに、p29ING4とp28ING5は細胞中でヒストンアセチル化酵素(HAT)のp300タンパク質と相互作用を認め、p53のC-末端領域コドン382のリシンをアセチル化することが証明された。 各INGファミリー遺伝子のエクソン・イントロン境界領域の塩基配列はすでに決定した。現在、様々ながん細胞株から抽出したDNAを用いて、INGファミリー遺伝子の変異の有無を解析中である。
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