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テロメラーゼ活性を標的とした新規ウイルス療法の開発と化学療法との相互作用の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15025250
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関岡山大学

研究代表者

藤原 俊義  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 助教授 (00304303)

研究分担者 西崎 正彦  岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 医員
研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
キーワードテロメラーゼ / アデノウイルス / hTERT / ウイルス療法 / 遺伝子治療
研究概要

染色体DNA末端の短い塩基配列の繰り返しで構成されるテロメア長を保つ作用を持つ酵素テロメラーゼは、きわめて多くの癌細胞でその活性の上昇が知られている。構成分子hTERTの発現とテロメラーゼ活性が相関することが明らかになっており、多くの癌細胞ではhTERTプロモーターのスイッチがオンになり、その下流に組込まれた遺伝子が発現すると考えられる。アデノウイルスの増殖に必要なE1A遺伝子とE1B遺伝子をIRES配列で結合した発現カセットをhTERTプロモーターにより選択的に発現するTumor-specific Replication-competent Adenovirus(TRAD)を作成した。各種ヒト癌細胞においてテロメラーゼ活性は陽性であり、一方、線維芽細胞などの正常細胞では陰性であった。実際に、ヒト大腸癌細胞SW620およびヒト肺癌細胞H1299にTRADを感染させると、mRNAレベルおよび蛋白質レベルで選択的E1発現が認められた。それに一致して、TRAD感染後3日までに各種癌細胞においては10^5-10^8倍のウイルス複製増殖が認められたが、正常細胞では100-1000倍に抑えられていた。癌細胞では1 multiplicity of infection(MOI)のTRAD感染で、3日以内にcytopathic effect(CPE)が誘導され完全な細胞死が観察されたが、正常細胞ではTRAD感染後7日目でも細胞数の減少はみられなかった。ヌードマウス背部皮下に移植したH1299ヒト肺癌腫瘍にTRADを局所投与したところ、有意な増殖抑制が認められた。今後、TRADの生体内分布、免疫反応、各種抗癌剤との併用効果とその作用機序などを検討していく。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Kawashima, T., Fujiwara, T., et al.: "Telomerase-specific replication-selective virotherapy for human cancer"Clinical Cancer Research. 10. 285-292 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤原俊義, 田中紀章: "複製可能ウイルスを用いた遺伝子治療の進歩:制限増殖型アデノウイルス"分子細胞治療. 2. 249-255 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 藤原俊義, 田中紀章: "アデノウイルスを用いた遺伝子治療"Surgery Frontier. 10. 372-379 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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