研究課題/領域番号 |
15025264
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
佐々木 勝則 札幌医科大学, 医学部, 助手 (60336394)
|
研究期間 (年度) |
2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | アポトーシス / TRAIL / 耐性 / リボザイム / ライブラリー / Epstein Barr Virus / 大腸がん細胞株 |
研究概要 |
アポトーシス誘導作用を示すTRAILは、がん治療への応用が期待される。一方でTRAIL受容体を発現しながらもTRAIL耐性を示すがん細胞の存在も報告されており、アポトーシス耐性獲得の機序を解析することは、TRAIL耐性を克服する有効ながんの治療法開発へと結びつくものである。 本研究では、リボザイム・ライブラリーを用いたスクリーニングによりTRAILシグナル伝達において「関所」となる候補遺伝子を同定し、これら蛋白質の分子機能を解析し、TRAILの細胞内シグナルにおいてどのような位置付けにあるのかを解析する。 ハンマーヘッド型リボザイム・ライブラリーの高発現系として、エピゾーマルに増幅可能なEpstein Barr Virus遺伝子の一部を含む哺乳類動物発現ベクターを作製した。大腸がん細胞株DLD-1にリボザイム・ライブラリーを発現させた後TRAIL刺激を行い耐性獲得細胞を作製した。この細胞内のリボザイム発現ベクターをHart法にて回収し750種のリボザイムを解析した。その結果、TRAIL耐性細胞として、細胞核に存在するステロイド・レセプターRXRβ蛋白やcytoskeletal関連蛋白、DAP Kinase 1蛋白が欠失したフェノタイプ細胞の存在が確認された。さらに2種類の異なるリボザイムが同一のmRNAを標的としたなかに機能未知遺伝子19種類を同定した。Calreticulinに結合しC末端にKinase domainを持つ45kDaの蛋白質、30kDaのPAP2類似リン酸化蛋白質、類似蛋白質が存在せず分類できない蛋白質(25kDa)の3種類のcDNAをそれぞれ過剰発現させることでアポトーシスを誘導することができ、これら蛋白質がTRAIL誘導アポトーシスに関与している可能性が示唆された。
|