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癌特異的な分泌型シアル酸転移酵素を癌早期診断薬に用いるための基礎研究

研究課題

研究課題/領域番号 15025273
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

北爪 しのぶ  独立行政法人理化学研究所, 糖鎖機能研究チーム, フロンティア研究員 (80301753)

研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2003年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
キーワードシアル酸転移酵素 / ST6Gal I / BACE1 / アミノペプチダーゼ / LEC
研究概要

1.研究者らは、ラットのシアル酸転移酵素ST6Gal Iは、BACE1プロテアーゼによってLeu37とGln38の間で切断され、その後に膜内腔のアミノペプチダーゼ活性によってN-端の3アミノ酸残基が削られ、細胞外にGlu41から始まる可溶型ST6Gal I(E41型)が分泌される機構を見出した(S.kitazume.et al.:Characterization of α2,6-sialyltransferase cleavage by Alzheimer's β-secrctase(BACE1) J.Biol.Chem.278,14865-14871,2003)。本研究者らの発見である、BACE1によるST6Gal Iの切断現象は、in vitroおよび培養細胞系での実験系で見出したととであった。
2.今回、BACE1ノックアウトマウスにおける血漿中の可溶型ST6gal I量が、野生型の約半分に減少していたことを見出した(S.Kitazume.et al.:In vivo cleavage of α2,6-sialyltransferase clearage by Alzheimer's β-secretase(BACE1)J.Biol.Chem.submitted.)。このことから、in vivoでも、BACE1はST6Gal Iの切断・分泌に関与していることが明らかになった。古くから炎症時に血清中のST6Gal Iが増加することが知られている。そこで、肝臓に銅が蓄積することで肝障害の生じる変異ラット(LEC)を用いて、血漿中のST6Gal Iの解析を行うと同時に、肝臓中のST6Gal IおよびBACE1 mRNAを定量した結果、肝臓に銅が蓄積する時期にBACE1 mRNAの発現が増加すると共に、ST6Gal Iの分泌量も増加することが分かった。
3.ヒトにおける分泌型ST6Gal Iの切断部位を特異的に認識する抗体E44抗体を作成した。E44抗体は、ヒト血清中の分泌型ST6Gal Iをウェスタンブロットで定量的に検出出来ることが分かった。現在、大阪大学医学部との共同研究により、大腸癌患者の血清サンプルの解析を行っている段階である。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] S.Kitazume: "Characterization of α2,6-sialyltranserase cleavage by Alzheimer's β-secretase (BACE1)"J.Biol.Chem.. 278. 14865-14871 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kitazume: "Alzheimer's β-secretase (BACE1)is involved in the cleavage-secretion of α2,6-sialyltransferase"Trends in Glycoscience and Glycotechnology. 15. 129-137 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kitazume: "Alzheimer's β-secretase cleaves a glycosyltransferase as a physiological substrate"Glycoconjugate J.. 20. 59-62 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] T.Kimura: "KMI-358 and KMI-370, Highly Potent and Small-Sized BACE1 Inhibitors Containing Phenylnorstatine"Bloorganic Medicinal Chemistry Letters. 14. 1527-1531 (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] S.Kitazume: "Alzheimer's disease and glycosyltransferase"Annual Report of the Society of Japanese Women Scientists. 4(In press). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 北爪しのぶ, 西道隆臣, 橋本康弘: "BACE1と糖転移酵素"蛋白質核酸酵素「糖鎖機能:第3の生命鎖」. 48. 984-989 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 橋爪しのぶ, 西道隆臣, 橋本康弘: "βセクレターゼによるシアル酸転移酵素の切断"細胞工学. 22. 636-639 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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