研究課題/領域番号 |
15026209
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
青笹 克之 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (30115985)
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研究分担者 |
本行 忠志 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (90271569)
中塚 伸一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90303940)
星田 義彦 大阪大学, 医学部附属病院, 助手 (40324777)
津熊 秀明 大阪府立成人病センター, 調査部・調査課長(研究職)
猪原 秀典 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (00273657)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2003年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 鼻腔リンパ腫 / NK / T細胞 / Epstein-Barrウイルス / p53 / 遺伝子変異 / 疫学調査 / 症例・対照研究 |
研究概要 |
研究目的 これまでの研究から本疾患の発生にはEBウィルスが関与すること、又、生活・環境要因も重要であることが示唆される。これに加えて、大量の農薬使用者の父子に本疾患の発生がみられたことから、農薬を含む生活・環境要因と鼻腔NK/T細胞リンパ腫との因果関係を明らかにすることを目的とする。 研究実績 (1)「日常生活習慣・環境と健康に関するアンケート」を本邦および韓国の鼻腔NK/T細胞リンパ腫患者症例および慢性副鼻炎などの非腫瘍性耳鼻科疾患(対照)患者に施行した。これまでに約70症例と約200対象のアンケートを完了した。目標の100症例に徐々に近付きつつある。尚昨年末より調査地域を中国東北部に拡大し、本年夏よりインドネシアでの調査も開始すべく準備中である。 (2)中国東北部の鼻腔NK/T細胞リンパ腫の遺伝子(p53,k-ras,c-kit,β-カテニン)変異解析をパラフィン包理材料を用いて行った。PCR-SSCP法、直接シークエンス法を行い変異の確認を行った。症例の診断時の年齢は中間値で40才と本邦例に比べて10才以上若年の発症であった。P53変異は40%の症例に認められたが、これは本邦例(約60%)より低かった。中国東北地区の鼻腔NK/T細胞リンパ腫の特性は韓国のものに近く、本邦例とは異なることが判明した。 今後の展望 鼻腔NK/T細胞リンパ腫は発症年齢、遺伝子変異の頻度に地域差がみられることが判明した。このため、この点の調査をインドネシア、ペルーに拡大することとした。現在、両国の症例について検討中である。又、農薬との関連について疫学調査は現在、約70症例について終了しており、目標の100例に近付きつつある。研究代表者の青笹は昨年秋より中国医科大学の客員教授をつとめていることから、一層進行することが大いに期待できる状況にある。又、インドネシア大学より2名の研究者が研究打合せのために5月、8月に大阪大学を訪問の予定である。又、中国医科大学のJia教授が6月に大阪大学を訪問予定である。
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