研究課題/領域番号 |
15029226
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
斉藤 哲一郎 (斎藤 哲一郎) 京都大学, 再生医科学研究所, 助教授 (00202078)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2004年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 神経細胞 / 発生・分化 / 神経回路網 / 脊髄 / 哺乳動物 / トランスジェニックマウス / 転写因子 / ホメオボックス遺伝子 |
研究概要 |
昨年度までの研究により、申請者が発見したMBH1(mammlian Bar-class homeobox 1)遺伝子は、マウス脊髄の発生過程で交連神経細胞で特異的に発現し、交連神経細胞の運命決定を行うことが明らかとなった。今年度は、MBH1遺伝子を中心に、遺伝子間のカスケードを解析した。遺伝子機能を脊髄で解析するため、以前に開発したマウス脳へのin vivo electroporation法を改良し、マウス脊髄に高効率で遺伝子導入出来る実験系を確立した。この手法を用い、プロニューラル遺伝子のMath1を強制発現させると、MBH1の発現が異所的に誘導された。これに対し、Math1のノックアウトマウスでは、MBH1の発現が消失することが示され、MBH1はMath1の下流遺伝子であることが明らかとなった。さらに、クロマチン免疫沈降法を用い、マクス胎仔の脊髄内でMath1タンパク質が結合しているDNA断片を解析することにより、Math1タンパク質はMBH1遺伝子の3'側に存在するE-box領域に生体内で結合していることが示された。つまり、Math1タンパク質が直接的にMBH1遺伝子を制御していることが明らかになった。これにより、長い間謎とされてきたMath1等のプロニューラル因子の標的遺伝子が初めて明らかになった。さらに、脊髄で転写能を解析できる実験系を開発し、Math1タンパク質の分子機作を解析した。その結果、Math1タンパク質は、MBH1遺伝子のE-boxを介し、もう1つの因子と協調的に働くことにより、MBH1遺伝子の発現を特異的に活性化することが明らかとなった。以上の研究を通し、分化の初期過程から最終段階に至るまでの細胞運命決定機構を脊髄交連神経細胞で初めて解明することに成功した。
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