研究課題/領域番号 |
15029232
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
木村 文隆 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00202044)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
2004年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2003年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 伝達物質放出確率 / 視床-皮質切片標本 / サイレントシナプス / ニコチニック受容体 / 光学的計測 / マウス / 入力由来依存性 / 臨界期 |
研究概要 |
大脳皮質には前脳基底部よりアセチルコリン含有繊維の密な投射を受けており皮質内情報処理に重要な役割を果たしていると考えられているが、その制御様式の詳細については不明な点が多く残されている。本研究ではニコチニック受容体の作用に注目した。ニコチニック受容体は視床由来の上行性繊維の終末に局在するという報告があるので、体性感覚野(バレル皮質)から視床-皮質標本を作製し、視床刺激による反応を皮質において観察した。まず、パッチ電極を用いたシナプス電流を記録しニコチン投与の効果を検討した。その結果、短期間のニコチン投与後、サイレントシナプスが活性化されその効果が長期的に持続することが明らかとなった。ニコチニック受容体がシナプス前性に局在すること、量子解析の結果がシナプス前性であったことを考えると、ニコチンはシナプス前性サイレントシナプスを活性化したと推定される。また、皮質細胞種とニコチンの作用については、幼弱時には興奮性、抑制性いずれの細胞も促通作用を受けたが、臨界期以降特にP14以後になると興奮性細胞でのニコチン感受性が減少していた。一方、ニコチン投与による興奮伝播に対する効果を調べる目的で、光学的計測も行った。その結果、ニコチン投与は、4層から2/3層、5層への興奮の広がりを促通することが示された。更に、4層では興奮に引き続き、バレル状に抑制領域が現れた。この抑制は、GABA-B受容体拮抗薬により消失することから、GABA受容体を介するものであることが明らかとなった。また、サイレントシナプスの活性化は、少なくとも視床より直接入力を受けるGABA細胞上でおこっていることも明らかとなった。
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