研究課題/領域番号 |
15029253
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 生理学研究所 (2004) 岡崎国立共同研究機構 (2003) |
研究代表者 |
井本 敬二 生理学研究所, 生体情報研究系, 教授 (00176512)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2004年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 小脳失調症 / Ca2+チャネル / 変異マウス / ユニット記録 / シナプス / 蛍光ラベル / スパイン / 樹状突起 / カルシウムチャネル / 変異 / 小脳核 / 脳スライス / パッチクランプ |
研究概要 |
われわれはこれまで、小脳失調症を示す電位依存性Ca^<2+>チャネル変異マウスの小脳スライス標本を用いて、変異がプルキンエ細胞へのシナプス入力に及ぼす効果を検討し、シナプス活動の多様な変化を見出してきた。本研究では、これまでの研究を発展させ、チャネル変異の全体像を把握することを目指して研究を進めた。具体的には下記の項目について研究を実行した。 (1)最近報告されたrockerマウスにおける小脳神経回路解析を行った。rockerは比較的軽い小脳失調症を示す系統であるが、tottering、rollingなどと異なり、形態学的変化が報告されている。小脳失調症が、部分的にはシナプス伝達の機能的異常によることは明らかであるが、神経線維の減少など形態学的な変化の寄与は明らかでない。そのため、これらの二種類の異常が症状発現にどのような役割を果たしているかを、電気生理学的な検討に加え、蛍光色素による逆行性ラベリングや電顕観察を含めた形態学的な解析を行った。最終的な結論はまだ出せていないが、神経線維や樹状突起スパインの密度(樹状突起の長さあたり)の減少は見出されないが、樹状突起の進展の仕方とスパインの形態に異常があるとの予備的な結果を得て、現在数量的解析を進めている。 (2)細胞・シナプスレベルでの異常と個体での異常を結びつけるためには、生体記録が不可欠であることから、生体記録システムを整備した。ガラス電極を用いてマウス小脳プルキンエ細胞のユニット記録をすることが可能となった。鬚にエアパフを加えることにより、刺激に反応する小脳活動を記録することができる。現在このシステムを用いて、正常コントロールのデータを蓄積しているところである。今後変異マウスの反応を記録し、比較していく予定である。
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