研究課題/領域番号 |
15029263
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
八田 公平 独立行政法人理化学研究所, ボディプラン研究グループ, 研究員 (40183909)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
2004年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2003年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | ゼブラフィッシュ / マウスナー細胞 / モノクロナル抗体 / one-eyed pinhead / cyclops / 遺伝子発現 / 細胞系譜 / 神経回路 / 逃避行動 / 側線 / 視覚 / サイクロプス / フロアプレート / 軸索 |
研究概要 |
ゼブラフィッシュの逃避運動に中心的役割を果たし、同定可能な神経細胞、マウスナー細胞の分化と軸索ガイダンスについて、新たに、次のような知見を得た。 1.マウスナー細胞を特異的に染め出すモノクローナル抗体による、免疫組織学的染色を用いて、マウスナー細胞分化への影響が予想された突然変異体8種類について、詳しく調べた。その結果、マウスナー細胞の数が変化するもの(3種)、軸索の走行パタンが乱れるもの(1種)が見つかった。前者は、マウスナー細胞の分化に直接間接的に関わっていると考えられた。一方、後者は、ノーダル受容体のコファクタであるone-eyed pinheadで以前に私たちが報告した、cyclops(ノーダルの1つ)における異常に似ているが、その程度がより高いことがわかった。 2.ケージド蛍光色素を用いた実験によって、マウスナー細胞の起源について調べた。ゼブラフィッシュにおいては、神経関係性の時期に左右の神経板の細胞が入り交じることが知られている。しかしながら、マウスナー細胞が左右両方からやってくるのか、あるいは、片方からやってきて両方へ、分配されるのか知られていなかった。私たちは、片側の神経板を全体的にラベルすることにより、左右のマウスナーが別の細胞系譜から生じてくることを初めて証明した。 一方、マウスナー細胞における遺伝子発現の解析、高速カメラによる逃避行動と感覚刺激の関係の研究などを進めており、単一神経細胞のidentityがいかに生じ、維持され、神経回路の中に組み込まれるかの過程を統合的に理解するための基礎づくりをおこなった。
|