研究課題/領域番号 |
15031203
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐藤 忍 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (70196236)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | ペクチン / 変異体 / メリステム / アラビナン / タバコ / グルクロン酸 / 転移酵素 / 不稔 / 雌しべ / 花粉管 |
研究概要 |
ペクチンのアラビナン鎖の伸長が著しく抑制されている変異体nolac-H14において、原因遺伝子として新規膜タンパク質をコードするLARA1 (long arabinan related protein 1)が同定され、この遺伝子は茎頂および側根原基で発現(根端では無し)することがわかった。この遺伝子の発現抑制をRNAiによって行ったところ、ノーザンブロッティングにより検出できないレベルに発現は抑制され、nolac-H14のようなルーズな細胞接着性を示した。過剰量のアラビノースをnolac-H14の培地に添加したところ、変異形質が回復したことから、LARA1はアラビノース転移酵素へUDP-アラビノースを供給する輸送体の一部ではないかと考えられた。また今回、アクティベーションタギングによる過剰発現系を用いた細胞接着変異体の作成を行った。その結果、現在までに7株の変異体株を作出し、そのうちのshoolac1では、葉の表皮の細胞間に大きな裂け目が生じるとともに、葉肉細胞等にも形態と接着性の異常が生じている様子が観察された。shoolac1のゲノムより、TAIL-PCRにより約450bpのT-DNA近傍配列を得た。この配列のアミノ酸配列は、シロイヌナズナの遺伝子と約60%の相同性を示した。そこで、この遺伝子を以後AtSHOOLAC1と呼び、shoolac1の原因遺伝子の候補とした。AtSHOOLAC1タンパク質は小胞体、ゴルジ体に移行するシグナルをもっており、一回膜貫通型の典型的な糖転移酵素の構造をしていた。また、細胞壁合成関連遺伝子によって構成されていると予想されるGlycosyltransferase-47ファミリーの独立したクラスターに属していた。AtSHOOLAC1とアミノ酸配列で約80%の相同性があるタバコBY-2培養細胞ESTも存在していた。
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