研究課題/領域番号 |
15031209
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
馳澤 盛一郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (40172902)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 微小管 / 液胞 / GFP / タバコBY-2細胞 / シロイヌナズナ培養細胞 / 管状要素 / TVM / SSR |
研究概要 |
今年度の成果 1)タバコBY-2細胞の細胞質分裂に伴う液胞膜系と小胞輸送系の解析 本研究では液胞膜の観察系として、GFP-AtVam3pを恒常的に発現するタバコBY-2細胞の形質転換株BY-GV7を確立するとともに、連続光学切片から立体再構築を行なうプログラムSSR(stereo-structure reconstructor)を開発し、M期において分裂装置の周囲にチューブ状の液胞膜の構造TVM(tubular structure of vacuolar membrane)を見出した。スピニングディスクCLSMによる高速撮影より、このTVMは細胞板形成により切断された後、さらに細胞板近傍に集積することが分かった。蛍光色素FM4-64により液胞への膜輸送系を可視化したところ、FM4-64は細胞板に一過的に蓄積し、フラグモプラスト微小管の崩壊後に消失すること、これと並行して、TVMにおけるFM4-64の蛍光が増加することも明らかになった。これらの解析から、細胞板が成熟する過程で使用された液胞膜成分がTVMにより回収されている可能性を示唆した。 2)シロイヌナズナ培養細胞の管状要素分化における微小管の機能の解析 本研究では、二次壁形成時の微小管の動態を経時観察すべく、GFP-tubulinを恒常的に発現させたシロイヌナズナの懸濁培養細胞AC-GT13を作成し、この細胞を用いて分化率が約30%に達する管状要素の分化誘導系を独自に開発してきた。この実験系における二次壁形成に伴う微小管の経時観察より、二次壁形成に先立って微小管が束化し、形成された二次壁の直下に存在するようになること、二次壁肥厚に伴い、微小管の束は二分して二次壁を挟み込む様に二次壁の縁に沿った位置に移動し、プログラム細胞死が起こる前に微小管束が消失することなどが観察され、二次壁形成を通した微小管の動態が明らかになった。
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