研究課題/領域番号 |
15031212
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京学芸大学 |
研究代表者 |
飯田 秀利 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70124435)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
2004年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
|
キーワード | 機械刺激受容Ca^<2+>チャネル / 電位依存性Ca^<2+>チャネル / Mid1 / Cch1 / Tpc1 / シロイヌナズナ / 出芽酵母 / 機械受容チャネル / 伸展活性化カルシウムチャネル / カルシウム / イオンチャネル / 器官形成 |
研究概要 |
(1)atmid1a欠損株の根は接触感知に異常をもつことを明らかにした。すなわち、我々が開発した二層寒天法において、atmid1a欠損株の根は、野生株の根とは異なり、相対的に柔らかな寒天培地から固い寒天培地に侵入することができなかった。ただし、atmid1a欠損株を播種時から固い寒天培地で生育させれば、その根はこの固い寒天培地に侵入することができた。これらの結果は、AtMid1Aが寒天の固さを感知し、適応することに関与することを示唆している。 (2)AtMid1A-GFPタンパク質を発現するシロイヌナズナを作製し、局在部位を共焦点蛍光顕微鏡で調べ、このタンパク質が細胞膜に局在していることを明らかにした。 (3)atmid1a atmid1b二重欠損株は通常の条件下で生育遅延することを明らかにした。すなわち、この二重欠損株では野生株に比べ、葉の展開が約0.5日遅れ、花茎の伸長が約2日遅れた。 (4)イネの電位依存性Ca^<2+>チャネルの候補遺伝子OsTPC1 cDNAを酵母細胞で発現させ、その薬理学的性質を調べた。その結果、動物のL型電位依存性Ca^<2+>チャネルのブロッカーであるベラパミルとニフェジピンによってOsTpc1の活性が阻害された。したがって、OsTpc1は電位依存性Ca^<2+>チャネルであると推測される。 (5)電気生理学的方法を使って、我々はシロイヌナズナの葉肉細胞のプロトプラスト上に陰イオンを透過させる機械刺激受容チャネルを発見した。このチャネルは細胞の浸透圧の上昇を感知している可能性が考えられる。 (6)酵母の電位依存性Ca^<2+>チャネル候補Cch1は、植物のTpc1と構造上似ている。大腸菌に障害を与えるCCH1遺伝子のクローニングは長い間不可能とされてきたが、我々は大腸菌を用いないクローニング法によりそれに成功した。この遺伝子を利用して、Cch1が活性をもつためには、AtMid1Aのホモログである酵母のMid1の共存が必要であることを明らかにした。
|