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原核生物における翻訳中に生じた不良タンパク質品質管理システムの分子メカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 15032202
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関弘前大学

研究代表者

姫野 俵太  弘前大学, 農学生命科学部, 助教授 (80208785)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2004年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワードトランストランスレーンション / tmRNA / リボソーム / 翻訳 / アミノグリコシド / トランストランスレーション / タンパク質分解 / SmpB / パロモマイシン
研究概要

トランストランスレーションは、翻訳が中断したmRNAからtmRNAへとリボソームが翻訳を切替えることで二つの分断された情報から一本のキメラペプチドを作り出す、変則的翻訳である。この反応を行うtmRNAは、tRNA様の構造を持つtRNAドメインとタグペプチドをコードするmRNAドメインの二つのドメインから成る。これまでの研究によりタグペプチドのコード領域のすぐ上流に翻訳再開のシグナルの存在が明らかになってきたが、それが何によって、またどのようにして認識されることで翻訳再開位置の決定が行われるのかという問題はいまだ解決されていない。本研究では、リボソームの小サブユニットのAサイトに結合することが知られているアミノグリコシド系抗生物質のtmRNAおよびトランストランスレーションに対する影響を調べた。まず融解温度の変化の測定により、パロモマイシンはtmRNAに2分子結合することを明らかにした。さらに化学修飾により、それぞれのパロモマイシン結合部位を特定した。2分子の結合のうちtRNAドメインへの結合はアミノアシル化に影響を与え、さらにはSmpBのtmRNAへの結合を阻害した。一方、パロモマイシンはトランストランスレーションの開始位置を-1だけシフトさせることを明らかにした。そしてリボソームに変異を導入することで、このシフトはパロモマイシンがtmRNAに結合することに起因するのではなく、リボソームのAサイトに結合することに起因することを明らかにした。さらに様々なアミノグリコシドの効果を調べた結果、ハイグロマイシンだけはシフトを誘導しないことから、トランストランスレーションのシフトはリボソームの小サブユニットのAサイトのA1492A1493のフリップアウトが原因であると結論づけることができた。現在、ピュアな因子からなるin vitroトランストランスレーション系を構築したところであり、この系を用いてさらなる解析を進めているところである。

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2004 その他

すべて 雑誌論文 (4件) 文献書誌 (4件)

  • [雑誌論文] 翻訳と共役した蛋白質品質管理システム:トランストランスレーション2004

    • 著者名/発表者名
      姫野俵太, 武藤 あきら
    • 雑誌名

      細胞における蛋白質の一生(蛋白質核酸酵素増刊) 49(7)

      ページ: 1062-1066

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] A minimum structure of aminoglycosides that causes an initiation shift of trans-translation.2004

    • 著者名/発表者名
      Konno, T., Takahashi, T., Kurita, D., Muto, A., Himeno, H.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res. 32

      ページ: 4119-4126

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] A novel GTPase activated by the small subunit of ribosome.2004

    • 著者名/発表者名
      Himeno, H., Hanawa-Suetsugu, K., Kimura, T., Takagi, K., Sugiyama, W., Shirata, S., Mikami, T., Odagiri, F., Osanai, Y., Watanabe, D., Goto, S., Kalachnyuk, L., Ushida, C., Muto, A.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Res. 32

      ページ: 5303-5309

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [雑誌論文] Initiation shift of trans-translation by aminoglycosides.2004

    • 著者名/発表者名
      Konno, T., Kurita, D., Takahashi, T., Muto, A., Himeno, H.
    • 雑誌名

      Nucleic Acids Symp.Ser. 48

      ページ: 299-300

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] Takahashi, T., Konno, T., Muto, A., Himeno, H.: "Various effects of paromomycin on tmRNA-directed trans-translation."J.Biol.Chem.. 278. 27672-27680 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Konno, T., Takahashi, T., Muto, A., Himeno, H.: "Various effects of paromomycin on tmRNA-mediated trans-translation."Nucleic Acids Res.Supplement. 3. 235-236 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] Takada, K., Hori-Takemoto, C., Kawazoe, M., Lee, S., Shirouzu, M., Yokoyama, S., Muto, A., Himeno, H.: "In vitro analysis of the initial steps of trans-translation."Nucleic Acids Res.Supplement. 3. 287-288 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 姫野俵太: "タンパク質がわかる(竹縄忠臣編)"羊土社. 26-35 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2018-03-28  

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