研究課題/領域番号 |
15033235
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
今栄 東洋子 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 教授 (80101161)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
2004年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 酸化亜鉛 / 微粒子 / デンドリマー / ハイブリッド / 酸化チタン / 光触媒 / 階層的制御 / デンドロン / 環境低負荷 / 光分解 / 水汚染物質 |
研究概要 |
金属酸化物の微粒子をデンドリマーで被覆したハイブリッドを階層的に組織化し、マルチ機能センサーとしての能力を解明することを目的とする研究のうち、昨年度は酸化チタンとデンドリマーまたはデンドロンとのハイブリッドの調製を行い、光触媒としての機能性を明らかにした。この研究の展開として、本年度は、シランを焦点とするポリアミドアミンデンドロンと亜鉛イオンの混合比や用いるデンドロンの世代(G)を変化させてハイブリッドを合成し、水に安定に分散する酸化亜鉛ナノ微粒子を合成するための条件決定を行った。また、得られた分散性を維持するため、デンドロン-酸化亜鉛ナノ微粒子複合体を高分子膜にドーピングした。デンドロンを用いない場合、酸化亜鉛微粒子のサイズ分布は広く、平均サイズは9.3nmであり、それらは二次凝集をした。G3デンドロンを用いた場合には、粒子サイズの整った(平均サイズ3.8nm)安定な酸化亜鉛ナノ微粒子の分散水溶液が得られた。またXPS分析より、酸化亜鉛とG3デンドロンの共有結合(Zn-O-Si結合)が確認された。さらに、G3デンドロン-酸化亜鉛ナノ微粒子複合体を高分子膜にドーピングしたところ、電子顕微鏡での観察により、膜中でも酸化亜鉛ナノ微粒子(平均サイズ4.4nm)が十分に分散していることが確認された。本成果は、金属酸化物とデンドロンの階層的組織体を環境低負荷型光分解システムへ展開するための一歩であり、今後は、調製した酸化亜鉛ナノ微粒子の光触媒能を明らかにし、酸化チタン微粒子との比較を行う。
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