研究課題/領域番号 |
15033277
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 広島大学 (2004) (財)神奈川科学技術アカデミー (2003) |
研究代表者 |
石橋 孝章 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70232337)
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研究分担者 |
大西 洋 神戸大学, 理学部, 教授 (20213803)
上塚 洋 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 極限表面反応プロジェクト, 研究員 (90321900)
笹原 亮 財団法人神奈川科学技術アカデミー, 極限表面反応プロジェクト, 研究員 (40321905)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
2004年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 二酸化チタン / ケルビン力顕微鏡 / ルチル / アナターゼ / 走査トンネル顕微鏡 / 色素単分子膜 / 赤外可視和周波発生分光法 / トリメチル酢酸イオン / 走査型トンネル顕微鏡 |
研究概要 |
本年度の主な成果を以下に述べる。 (1)プラチナを蒸着ルチル型二酸化チタンのKPFM観測 ケルビンプローブ顕微鏡(KPFM)は、固体表面の仕事関数をナノスケールの分解能でマッピングすることができる。KPFMを利用して、白金単一原子〜ナノクラスターからTiO_2基板へ移動する電荷量を粒子ごとに計測した。クラスターの高さと位置による仕事関数の違いを解析した結果、クラスターのサイズが大きいほど仕事関数が小さく、ステップ上のものはテラス上のものよりやや仕事関数が小さいと言う傾向が見られた。 (2)ルチル型二酸化チタン上の秩序性のある色素単分子膜の作製法の開発と評価 我々は、二酸化チタン単結晶上に有機単分子膜を作製する新しい手法の検討を行っている。これまでレチノイック酸を試験分子として用いた膜は、原子レベルでの平坦性を保ち基板上に面外方向に秩序の持つことを明らかにしてきた。今年度は、この手法を色素増感太陽電池に利用されているキサンテン系色素の一つであるfluorescein-4-isothiocyanate(FITC)に適用し、この手法の一般性に関して検討した。作製した膜のスペクトルには、1595cm^<-1>と1485cm^<-1>に振動バンドが確認された。SFGの選択率によれば、ランダムな配向を持つ分子層はSFG信号を与えない。分子由来の強い,SFG信号が得られていることは、作製した分子膜の構造に秩序があることを示している。一方、レチノイック酸を試験分子にした際に観測されていた表面の五配位チタン上にブリッジ吸着し-COO基の対称伸縮振動(1406cm^<-1>)に相当するバンドが観測されなかった。このことは、カルボン酸基のメタ位にある嵩高いキサンテン環の存在の為に、FITC分子が完全なブリッジ吸着を取っていない可能性を示唆している。
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